4/13/2022

藤の鉢と、刺繍「藤色の紫陽花」

 
 
 「ちょっと早いけど・・・」と今朝、娘が母の日にと藤の花を贈ってくれました。
箱を開けると、ふわっと藤の香りが・・・
 
母の日まで待つと、きっと藤が散ってしまうところでした。
これから順に開き、楽しませてくれることでしょうね。
 
撮影した後はベランダに持って行き、水をたっぷりやって。
焼き物の鉢も渋くていい感じ!
 
 
 
 
 
 
 お昼休憩を狙って、娘にLINEで画像を送ると、
「後ろの胡蝶蘭の存在感、すごいな(笑)。」 と返事が(笑)。

そうやねん、これには全部負ける!!
 
 
 

胡蝶蘭 VS 藤 !
 
 

 さて、偶然にも藤の花が登場しましたが、
今日は藤色の紫陽花額のお話を・・・。
 
 
 
 Kさんとはもう30年近いお付き合い。
私の母世代の方ですが、娘が小さい頃は一緒にヨーロッパを旅行したり
お家を行き来したり、長く親しくさせていただいています。

お嫁さんをとても大事にされていて。
いつも贈り物をされたり、仲の良い様子が伝わり
素敵だな、と思っていました。
 
 
 

 
ところが昨年、お若くしてお嫁さんがくも膜下出血でお亡くなりになり
「思い出すと、涙が出るの・・・。」と、ギャラリーでも・・・。
 
紫陽花の額をご覧になりながら、ふと立ち止まられました。
そう言えば、彼女に紫陽花を贈ってもらったことがあった、
彼女の代わりに、これを息子に贈ろうかしら!と。
 
Kさんのお好みは「虹色の紫陽花」でした。
その時、一度だけ見せていただいたお嫁さんの写真を思い出し、
「藤色の額の方が、お嫁さんの雰囲気ではないですか?」と言ってしまったのです。
 
今思えば、なんと厚かましい発言。
親しいがゆえに、ふと思ったことを口に出してしまって。
ところが・・・
 
「そうね・・・確かに彼女の雰囲気はこっちだわ・・・!」
 
Kさんは怒りもせず、賛成して下さったのでした。

受け取られた息子さんも奥さまの面影を感じていただいて、たいそうお喜びになり、
お仏壇の傍に置いて下さったそうです。
 
ほんとうに、この紫陽花のような優しい雰囲気の方だった。 
この額が、そのように誰かを癒すものになるとは・・・
なんともいえない気持ちになりました。

刺繍も人形もそれぞれにドラマがあり、
深いご縁を感じさせていただいています。