12/31/2007

今年最後の・・・









 大晦日の朝・・・

セラフィンはいつもの定位置から1m程離れた場所にて、家ごと転がっていました。


「セラフィン!」


名前を呼ぶと、更に家ごと回転し、ひょっこり顔を出しました。


寒いから、かたつむりのように、家に入ったまま移動しているのでしょうか・・・???  ムムム。


 

 そしてやっと、自分の手袋を編み上げました♪早速セラフィンの散歩にして出かけましたが、自分にぴったりのサイズで、とても温かかったです。
初詣にもして行きましょう。

 初詣は、伊藤若冲ゆかりの石峰寺(京阪深草駅)に初めて家族で出かける予定です。

お正月は近くの石清水八幡宮に行くことが多いのですが、若冲が下絵を描き、石工に作らせたという五百羅漢に心惹かれて、行ってみることにしました。


 12月はやはりばたばたとしていて、また手首が痛かったこともあり、人形作業ははかどりませんでした。

年内に・・・と思っていた16インチのロングフェイス・ジュモーの衣装も、途中でスランプに陥っています(涙)。けれど、新しい年を迎えたら、気持ちも新たに取り組みたいと思っています。


 来年は、いっぱい人形が作れますように・・・。

                   皆様、良いお年をお迎え下さいませ。

12/27/2007

クリスマス会・その2




 我が家のクリスマス会では、毎年恒例の「本の交換」というものがあります。


参加者が「¥1500くらい」と決められた枠内で、それぞれに本を選び、包装して持ち寄ります。そしてそれをくじでみんなで分け、交換し合い、誰から贈られた本であるか推理し合うのです。


いつもは演奏会も終わり、お茶とケーキの時間にそれを楽しむのですが、今年は飛び入りのお客さまもあったことから、急遽演奏会の前にすることに。





毎年、どんな本を出そうか、散々迷います!本が好きでこだわりのある人なら、きっとそうではないでしょうか?


誰にあたっても喜ばれる本にするか、それとも思いっきり自分の趣味に走るか・・・


どちらかというと、私は後者の年が多いのですが、寺山修司を選んだ年は2回とも、あまりそういう趣味ではなさそうな人に当たってしまいました。



昨年は、好きな作家の中でも誰にでも好まれそうな須賀敦子の本を。これは挿絵も酒井駒子さんで、文章も絵も大変美しい本です。
小さなお子さんのいらっしゃる方にいいかなぁ・・・と思っていたら、出産間近のピアニストさんに当たり、喜んでいただけました。


今年はクリスマスカードにアーサー・ラッカムの絵を使ったので、それに因んで探していると、なかなか面白い本を見つけました。
ディケンズのクリスマス・キャロルの洋書なのですが、挿絵はアーサー・ラッカム。値段の割に装丁がとても豪華なのです。
洋書ということで、高校生に当たっても良いように、薄い邦訳の文庫本もつけることにしました。





娘の選んだ本は、なんと私の大好きなコクトーの「恐るべき子供たち」と、娘の好きな江國香織の「デューク」という本。


コクトーは前から読んでみたかったらしく、まずは私の手持ちの本を読んでみてから注文。「デューク」の挿絵は山本容子です。彼女の版画のセンスは私も好きなのですが、なんといっても娘が通った小・中学校の先輩!これも本の交換時の良い話題になりました。



当日持ち寄られた本は、北斎の画集、瀬戸内寂聴、クリスマスの絵本、カフカの「城」、ドイツ旅行の本、モネの画集、はたまた「一瞬で夢を叶える方法」などという眉唾本などなど・・・


私は「ひと組5分で読める 音楽家カップルおもしろ雑学事典」という本が当たりました。早速読み進めています。送り主は、娘のピアノの先生です。
私の本はギャラリーのオーナーに当たりました。娘にはクラスメートからのクリスマスの可愛い絵本。
娘の本は元大学教授の先生に・・・。


パートナーはカフカの「城」を用意したのですが、それは「カフカはあんまり読む気がしない!」と常々言っていた母に(笑)。
私は「城」は昔、図書館で読んだ記憶があるので、今読み返すのも悪くないかも・・・と母に当たったのを喜んでいます。


そしてパートナーには、リコーダーを披露してくれた娘のクラスメートの男の子から、ちくまのシリーズ本「美しい恋の話」。
「今年は若者の本が欲しいなぁ~」と言っていたパートナー、上機嫌です♪



次の日に仕事の方もあり、順番にそれぞれ帰られましたが、最後のお客さまをお送りしたのが11時過ぎ。すぐさま後片付けをして、ほっと一息休んだのは深夜2時でした。

何よりも、娘のクラスメート達が大変喜んで楽しんでくれたのが嬉しかった1日。
「来年も来てくれる?」と聞くと、みんな大きな声で「はい!!」と笑ってくれました。



そして最後に・・・
家族へのクリスマスの私からのプレゼントの一つは、画像の手袋です。
グリーンのものは、手袋の片方を無くしてしまったパートナーへ。(代わりに欲しかったアンドラーシュ・シフのヤナーチェクのCDをもらいました♪)

そして、茶色の手袋は昨日やっと編みあがりましたが、いつも苦労をかけてばかりいる私の父へ。
近所を散歩する時にでも、つけてもらえると嬉しいです。
これでやっと、自分の手袋が編める!と昨夜から編み始めましたが、さすがにひと冬で4つ目の手袋は、編むのも飽きてしまいました(涙)。

12/25/2007

2007年のクリスマス(その1)






 今年も例年通り、クリスマス会をしました。

2ヶ月前くらいから計画を練り、本格的には1週間前から用意をして前日などはほとんど椅子に座ることもなく台所仕事。くたくたになりつつも、不思議なもので当日はいつも緊張感からかピリッとしています。

夕方から始めた今年は、最後には迎えに来られた娘のクラスメートの親御さんご夫妻も2組加わり、総勢約20人で賑やかに終えました。



ぎりぎりまで悩んだテーブルクロス、子供たちのためになるべくクリスマスらしいもの・・・と結局昨年と同じものを使いました。けれど、暖かな雰囲気で好きな生地なので、飾りつけも楽しかったです。

これも子供たちのために、料理も例年より多めに・・・画像の他にもサーモンパイなど、何種類か作りましたが、子供たちは予想以上にたくさん食べてくれ、「この後の演奏、大丈夫かなぁ?」と少し心配してしまうほど(笑)。
「どれも美味しい!」という言葉に嬉しい限りでした。



さて、後半の演奏会では、最初にピアニストの方とパートナーがラヴェルの「ラ・ヴァルス」を。
この曲は、最初パートナーが娘と連弾するつもりでしたが、大変難曲だったことと、娘もクラスメートの伴奏で忙しかったことで、こういう形になりました。
ピアノが大好きなパートナーも、相手の方の大きなフォローのお陰で願望を果たすことが出来、さぞかし満足だったことでしょう。(来年はまた、どんなことを言い出すか、少々心配ですが・・・。)

次に続いた演目では、娘達高校生がそれぞれに本当に素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
そして、アンコールで聴かせてくれた、4人(リコーダー・ヴァイオリン・コントラバス・ピアノ)のアンサンブルは古典的でクリスマスにピッタリ!
4人で合わせるのは当日初めてだったのですが、それを感じさせない息の合った演奏でした。

その後はプロの方達の演奏。

先日遊びにいらしたピアニストの方のサン・サーンス。これは今年の春に娘が弾いた曲でしたが、また全然違うプロの演奏に感激の娘。

そして、ピアノとヴァイオリンのグリーグ。
グリーグイヤーだった今年にちなんで選曲されたこの曲は、この夜初めて聴きましたが、北欧の雰囲気があふれていて、演奏した友人にピッタリの曲でした。早速、CDを探してみようと思います。

若者達の演奏は、新鮮で心が湧き立つようでしたが、後半のプロの演奏は流石!と思わせるもので、穏やかに聴くことが出来ました。
どちらも大変魅力的な夜でした。

(その2)に続く・・・


12/17/2007

ガトー・ショコラ



 今朝は8時から、ガトー・ショコラを焼いていました。これもクリスマス用です。
ガトー・ショコラは、焼きたてはふわふわですが、1週間も寝かせるとどっしりとした濃厚なケーキに変身します。なので、ティーブレッド同様、事前に作っておけるパーティー用のケーキには持ってこい!
娘の友達3人には、お土産にご家族のために、少しケーキを持って帰ってもらおうと思っているので、そのぶんも余計に焼くと、卵を12個も使うことに(先日安売りで買っておいてよかった・・・)。

食料庫には、先日のティーブレッドとともに、ストックのケーキが並びました!すぐに食べられないのが残念ですが、幸せな光景ではあります。
デザートは、後は前日にティラミスを作っておしまい。

もう、かれこれ10年、大人数でのこのクリスマスパーティーを続けていますが、毎年手抜きが上手になる気がします(笑)。いかに当日バタバタせずに、リーズナブルで美味しく、作り置き出来る料理を用意するか・・・そこが肝心。
冬だから、保存が可能なのですが、これが夏なら大変なことになります。
今年は若者が多いので、たくさん食べてもらうるように、更にはりきっています♪

12/13/2007

ティーブレッド



 朝からティーブレッドを焼きました。といっても、これはクリスマス用。(なのですぐには食べられないのです。)

パウンド型2つで約1kgものドライフルーツが入ります。小麦粉も少なめで、玉子も1つ、バターは一切入らないのですが、それを感じさせないしっとり感。

2週間程、冷暗所で熟成させると更に美味しくなり、紅茶はもちろん、お酒にもよく合うのです。


作り方はいたって簡単ですが、前夜にドライフルーツを熱い紅茶に浸しておくことが肝心。我が家では、紅茶を半量にして、残りはウィスキーを入れます。

次の日の朝の楽しみは、このドライフルーツが水分を吸収して、ふっくらと宝石のようにつやつやと輝いている様子を見ることです。
紅茶と共に砂糖も加えて一晩置くので、このつやが出るのでしょうか?


クリスマスに、お客さまと一緒に、薄く切ったティーブレッドをいただきます。
ひと月は持つので、お正月まで楽しめます。もちろん、残っていればの話・・・。


写真は、オーブンに入れる直前のケーキのたね。そして、やっと飾り付けたクリスマスツリー。

12/11/2007

手編みの手袋




 毎朝、6時台に自転車で出かける娘。電車を乗り継いで、学校までは片道2時間近くかかります。


朝の冷え込みも徐々に厳しくなる中、手袋をして行くのですが、もう少し暖かい手袋を編んであげようと思い、先日毛糸を購入しました。


日のあるうちは、人形作業の作業を・・・と決めているので、夜に編んでいましたが、なんとも簡単に編みあがりました。


実は、5本指の手袋は今まで何度かチャレンジしましたが、糸が細かったせいか、片方を編み上げるともう嫌になり、仕上がることは無かったのですが、今回は流石に親心です(笑)。




編み物の魅力は、出来上がりが楽しみなこともさることながら、使う相手のことを考えながら編む時間が、とても優しい気持ちになれるので好きです。もちろん、すすみが遅いとイライラもしますが。




高1の娘は、背格好は私くらいに成長しましたが、手はピアノをしているわりには小さいのです。 


その小さな手を見るといつも、まだまだ小さな頃のままのような気がして、とてもいとおしくなります。


娘もいつか、自分の子供にそういう感情を抱くのでしょうか・・・?




なにかの歌の歌詞どおり、昨夜、やや夜なべをして編み上げた手袋、早速今朝、嬉しそうにはめて出かけました。

12/07/2007

手織り展


 今日は、知人の手織り展に出かけて来ました。


その方とお会いするのは、2年ぶりくらいでしょうか?以前にいろいろとお世話になり、よく手作りのパンを焼いて下さいました。

とても気遣いの細やかな方で、「素敵だな・・・」と尊敬していたのですが、長年手織りをされていて、昨年に続いて個展をされるというお葉書をいただき、まずはお会いしたいという気持ちから、地図を見ながら訪ねました。


手織り展ということで、どんな感じなのかな?と思っていましたが、一歩ギャラリーに足を踏み入れると、まるでブティックのような雰囲気!

賑やかな再会の挨拶が済んだ後は、これまた更に賑やかに、あれこれ着たり巻いたり被ったり・・・(笑)。

手織りすることだけでも大変なのに、それを仕立てるセンスもなかなかのもの(ヴォーグの教室で勉強されているそうです)で、どれも本当に素敵でした。

1つとして同じものがない複雑な色合いと、手織りの温かな風合いは、作者の人柄がそのまま表れていて、柔らかく、少しレトロで、限りなく優しいのです。


散々迷って、大好きなピンク系のマフラーと肌触りの柔らかい帽子を自分用に選びました。お値段も、ビックリするくらいリーズナブル!手間賃が出てないのでは?と心配します。

何でもビビッと来たものはやりたい私。いつか、自分で織った布で御仕立ては彼女にお願いして挑戦してみたいと思いました!

でも、それも展覧会が終わってからのお楽しみ・・・刺激を受け、夕方に帰宅してからまた人形作業です。


 というわけで、セラフィンの散歩をさぼってしまった・・・ごめんね。

明日はいつもより長く散歩しようね♪


12/02/2007

シュミットの人形


















 












今月は、24インチのテートジュモーの後、初めてシュミットに取り組みました。



このシュミット、大きさは12インチ程のミレットサイズですが、なかなか思うようにドレスが似合ってくれなかったのです・・・。




シュミットはフランスの人形ですが、ジュモーのように強い意志を感じさせるふうでもなく、ブリュのような気高さでもなく・・・どういったものがこの人形に似合うのか、なかなかピンとくるイメージがありませんでした。



そこで、最初に作ってみたのは、ワイン系の落ち着いたカラーで、形はハイウェストのふんわりとしたシルエット。帽子はなしで、リボンで・・・と縫いあがったものを着せてみましたが、どこかしっくりきません。




決して、似合わなかったわけではありません。が、もっと似合うものがあるはず・・・




シュミットは、育ちの良いお嬢さんといった印象ですが、それを安直に捉えすぎたのかもしれません。



そして、一度失敗して改めてこの人形と再び向き合った時、不思議と今まで見えなかったものが見えてきたのです。



ドレスは思い切って生地も形も変え、一からやり直しです。でも、心の中は、とてもすっきり。もっと早く決断すべきでした。




それからは、シュミットは製作過程の試着のたびに、さまざまな豊かな表情を私に見せてくれました。




女の子を想定していた、もう1体のグリーンの目のシュミットは、男の子にしてみると思いがけずピッタリ!最早ドレスを着せようと思っていたことが信じられない程です(笑)。







人形に興味の無い方が読めば、なんて大袈裟!と笑われるでしょう。けれど、私にとっては落ち込み、悩み、想像していたよりも明るい光りの射した1週間でした。