金沢に来るたび気になっていた場所のひとつ、
金沢文芸館。
今回は12時のサンダーバードまでにまわれる所として、
郷土玩具の老舗を考えていたのですが、
直前に見たワークショップの口コミが揃ってあまりにもひどくて・・・
心が強くないと、行ってはいけない的な書き込みを読み、
もう、お店に入るのも恐ろしくなってしまった。
ということで、急遽予定を変更して出かけたのがここでした。
以前に澁澤龍彦の展示をしていたことがあり、
チェックはしていたのです。
古風な建物は戦前に建てられ、重要文化財に指定されています。
正面玄関はイオニア式という
縦に溝の入った左右対称の柱を配した美しい意匠。
入ってすぐ、スタッフの老紳士が丁寧に案内して下さいました。
昔は二階は無かったそうですが、五木寛之文庫の為、
後から作られたんだそう。
五木寛之は、母が30代くらいの頃好きで、
よく遠い図書館におつかいで借りに行った思い出が・・・
(私は一冊も読んだことが無い。)
けれど、五木寛之の本に夢野久作の名前が出てくるそうで、
母の本棚に「少女地獄」を見つけたのが、私と幻想文学の出会い。
(母は全く受け付けなかったそうですが!)
ちょっと回りくどいけど、大事なご縁なんです。
泉鏡花文学賞受賞者がずらっと展示してありました。
好きな作家が多かったなぁ~。
中井英夫
森茉莉
甘い蜜の部屋のこの装丁本、持ってる!
澁澤龍彦
赤江瀑
種村季弘
横尾忠則
山尾悠子
文学館をとても愛していらっしゃる老紳士は、
パートナーに五木玲子さん(五木寛之氏の奥さま)宛にメッセージを!と、
何やらノートを持って来て下さったり、
館長さんをわざわざお呼び下さったり、思いがけない展開で、
タジタジな私たち^^;
なかなか忘れられない思い出になりました。
他にもこの近くには、昔北陸銀行だった建物が
「町民文化館」という名前で無料で見ることが出来たり、
楽しく過ごすことが出来ました。
金沢駅に着いてお弁当を買ったら、
ちょうどタイミングよくサンダーバードがやってきて・・・
この暑さで汗をふきふきでしたが、充実した二日間でした。