9/05/2023

「民藝 美は暮らしのなかにある」展へ

 
 
 
 
 大阪中之島美術館の「民藝 美は暮らしのなかにある」展へ
出かけてきました。
 
一週間前の天気予報ではもっと涼しい予報だったのに、
今日はどうも、この夏最後の猛暑だったようで。
しかも夜中から片頭痛と軽い腹痛もあり、「行けるかな・・・」と心配しながら。
 
幸い薬が効き、会場に着くころにはすっかり復調。
いつも混んでいるこの美術館、今回はとても空いていて
ゆっくり鑑賞できました。
 
画像は、ダイビルから美術館に向かうおじさん。
 
 
 
 
 
 
 すぐ近く(というか隣)にある国立国際美術館は、
展示室から展示室へ、無駄に歩く距離が長く
あまり好きではありません。
安藤忠雄建築の兵庫県立美術館も、同じく。
 
その点、こちらの美術館は
最初にゆっくりのエスカレーターはあるけれど
後の動線は悪くない。
 
 
 

 
 
 
 
 入ってすぐのところに、撮影OKの場所がありました。
心落ち着く美しい空間。
 
なぜだか和と洋が融合したものに心地よさを感じます。
だから民藝や近代建築に惹かれるのかな・・・。
 
 
 

 
 
 
展示作品の量は多くはないのだけれど、
その一点一点が充実していました。
 
なかでも、伝統工芸の職人さんたちの映像が興味深く、
作品はもちろんですが、それ以上に語られる言葉に胸打たれてしまった。
 
東北でとても繊細な竹細工を作っている女性。
子供のころから祖父母の姿を見て、冬の間は竹を編んでこられました。
10年前より、その細工に使うすず竹という竹が枯れ始め
今年ははじめて、もうこの先作れないのではないかと思ったのだそう。
 
「世の中は民藝ブームだというけれど、自分はそれが本当なのかどうかも知らないし、
ただ毎日、竹を編んでいます 」という言葉が特に心に残りました。
 
「高価なものだからこの先長く持つのか?と言われるけれど
そうではなく、使い手が気候に合わせ、長く使えるように持ってほしい。」
それを聞き、あぁ、自分はものに対して、随分傲慢だったなぁとも思いました。
今の時代、丁寧に手入れして使うということが、だんだん忘れられています。

大切なことを、いろいろと気付かされたなぁ・・・。

作り手の顔が見えるようなもの、
今日見たような作品を所有することは難しくとも、
そういったものを見るという経験をこれからも重ねて行きたいものです。

 


 
 
 最後のミュージアムショップ、どれもなかなかお高くて・・・。
万博の民藝館のほうが、ずっとリーズナブルでした。 

ペルーの粗い木彫り細工などは、実際はお手頃なはずなのに
とんでもない値札がついていて、ビックリ。
 
そういったところは、やや残念。
 
 
 
 
 
 心静かになれる、展覧会でした。
 
 今月の18日までやっています。