8/09/2024

舟越桂

 
 
 
この春、亡くなられた舟越桂。
 
ちょうど展覧会の最中だったため、訃報は後で知りました。
 
ショックだった・・・。
 
2008年に旧朝香宮邸で開かれた展覧会の写真が収められた
「夏の邸宅」という作品集があるのですが、 
いつどの頁を捲っても
その圧倒的な彫像と背景に胸がざわつきます。

それはもう、苦しいくらいに。



 
 
 15年前に初めてこれを見た時よりも
今の方が更に胸に迫るのは、いったい何故だろう・・・。
 
 
 

 
 
 
 人間に似ているけれど、人間でないもの。
頭がふたつあったり、背中から翼のような手が出ていたり 
両性具有であったり(これは、そういう人もいますね)。
 
 とても好き嫌いの分かれるものだとは思いますが、
それを超越した何かがあります。




 
 
 
 
 私が一番好きな頁は、この「森に浮くスフィンクス」の後ろ姿。
少し左に傾いだ身体のバランスにも魅せられる。
 

 
 
 
 
 
 どれも、この建築物と素晴らしく調和していて
配置を決めるときなどに、きっと作品の新たな貌があらわれ
作家もドキドキしたのではないかな、などと想像。

 
 
 
最後の晩餐を連想してしまう、女性と背景。
 
腹部をふくらませたことは、赤ん坊がいると想定したわけでは無かったと
過去のインタビューで見たことがありましたが
なんとなく、イエズス・キリストを宿したマリアに思えます。
 


 
 
 

 
 
 
生前に予定されていて、作家自身も楽しみにしていた展覧会が
なんと箱根の彫刻の森美術館で開かれていると知り、
ここ数日、居ても立っても居られない気分に・・・。
 
私はまだ、実際に舟越桂の作品の前に立ったことがありません。
 
想像するだけで怖い。
それくらい自分にとって強烈なもの。

でも、この目で見たい。
 
 

 
 
 
 
 
 


 
 
 










 
 
 
 
 
 
 心が高ぶっています・・・。