数年前の院展で、芝康弘さんとおっしゃる画家さんの作品を
初めて見せていただきました。
「息を合わせて」という、子供たちの合唱の姿が描かれたもの。
無垢な心をそのまま表されたような世界に、
時間を忘れたように立ちつくしました。
その芝さんの個展が京都高島屋であり、
これは絶対に行かなくては!と、今日はいそいそと出かけてきたのです。
薄緑色の靄がかかった、どこか懐かしさを覚える世界。
もう戻らない瞬間を切り取ってキャンパスに閉じ込めたような
澄み切った美しさでした。
ご本人がいらっしゃったので、お話も伺うことが出来、
あぁ、そうだったのか!と思うこともしばしば。
登場する幼い兄弟は、やはり息子さんだそうです。
その息子さんたちの、本当に仲睦まじい様子が伝わって、
背中にぎゅっとしがみつくしぐさ、お兄ちゃんの優しい視線に
胸が熱くなってしまった。
きっと皆さん、タイムトリップしてしまうでしょう。
そうだ自分が幼かった頃、こんなこと、あったなぁ、と。
今年の院展に出展された下の作品は、京都には巡回しなかったので
私は図録の小さな写真を見ただけですが、
手前右側の女の子が大好きで。
足先から頭のてっぺんまで、愛おしくて仕方ないのです。
この熱い思いをお伝えしたところ、なんと!
この絵の主役は向かって左の女の子なのだそう。
主役の向かいには、反対のキャラクターを選んだということでした。
そうやったのか・・・
準主役だったのね。
でもやっぱり、この子は本当に可愛い。
私の中では主役です!
(* この個展には展示されていません)
楽しい時間でした。
ご興味のある方は、是非。
芝 康弘さんの個展は、27日(火)まで。
高島屋京都店 6階美術画廊にて
ご本人のHPはこちらです。