このところ、このCDばかり聴いています。
「カント・オスティナート」
オランダの作曲家 シメオン・テン・ホルトの作品。
パートナーがポンと貸してくれたのを、何の予備知識もなく仕事中に流していたのですが、
切れ目ない約70分の演奏が終わり、CDが二巡目に入った頃、
この不思議な音楽に、すっかり魅せられていることに気付いてしまった。
なんなんだ、この心地よさは!?
私はCDの解説をあまり読まないのですが、今回は例外。
中にはこの曲にすっかり心奪われる人もいる。
ある女性はこの曲を聞きながら子供を生み落とし、
ある男性はこの曲を聞きながら静かに息を引き取る。
あるいは、自分の腕に曲の楽譜を彫ってしまった人もいるほどなのである。
まさに、「人生を変えてしまうメロディー」とのフレーズ通り!
ちょっと怖い。
現代音楽は苦手だし、
反復ばかりで頭がおかしくなりそうなミニマル・ミュージックも嫌いなのに、
この音楽は何故だかとても美しく感じてしまう。
特に、反復からメロディアスに変化していく部分が心地良くて、
音に身を委ねるとは、こんな感じなのかな・・・などと、今更ながらに。
なんとも新鮮な体験なのです。
CDの裏表紙は、(多分)演奏している向井山朋子さんの姿が。
なんとなく、バルテュスのコメルス・サン・タンドレ小路を彷彿させます。
紹介の動画がありました。
向井山朋子氏もなんだかとてもとんがった人の様で、気になるわ・・・。