フリーダ・カーロの自画像のグロテスクさは、一度見たら忘れられないくらい強烈で、
好き嫌いがはっきりと分かれてしまうもの。
・・・そういうものに、何故かいつも惹かれてしまう。
大まかなことは知っていても、いつかフリーダの軌跡を本の中で辿ってみたいと
二冊、図書館より借りてきました。
絵も強烈だけど、人生も強烈だった!!
(一枚目の自画像のおでこには、最愛の夫であるディエゴ・リベラが・・・)
フリーダは6歳で小児麻痺を患い、右足は棒切れのように細いままであったけれど、
何にでも挑戦する快活な少女だったのだそう。
けれど18歳の時、ボーイフレンドと乗っていたバスの事故で
とんでもない怪我を負うのです。
腰にバスの手すりが突き刺さり、腹部から子宮を貫通、
脊椎と骨盤、右足に計十八カ所の骨折。
生涯のうちに三十数回の手術を受け、
その後の人生はずっとその痛みに苛まれることとなります。
その後、21歳で父親ほど歳の離れた画家ディエゴ・リベラと結婚。
本格的に絵を描くようになったんだそう。
結婚生活は決して幸せなものではなく、
特にディエゴの女性関係には生涯悩まされることになるのですが
それでも一途に愛し続けたという・・・
フリーダの自画像で、どうしても目がいってしまうのが
繋がった眉毛と女性ながらも、髭!
実際の写真でも、やはりその通りなのです。
母親の出身であるテワンテペック地方のテワナ衣装を好み、
また、良く似合っていますね。
美しい人。
脊椎の痛みのため、ベッドで絵を描く様子。
以前、たまたまフリーダが人形と一緒に自身を描いた絵を
ブログに掲載したことがあったのですが、
なんと、フリーダはとても人形好きだったんだそうな!
ちょっと意外でした。
それにしても、自分の人生をここまで強烈に作品に遺せる人は
芸術家の中でも稀だと思うのですが。
最期は痛みに耐えきれず、人生の幕をを自分で閉じてしまったフリーダ。
読んで、いつの間にか忘れてしまう本は多いけれど
フリーダの人生は、とても忘れられそうにありません。