ちょうど父の死から3週間経った日、
父方の祖母が逝きました。
96歳。年を越しての春には97歳でしたから、大往生です。
しかも、最期は苦しむこともなく、
いつも通りの日常の中、気が付けば天に召されていたのだそう。
今日はお葬式。
生前、父がよく祖母に会いに行っていました。
自分がもう亡くなり、会いに行けなくなったので
祖母をきっと呼んだのでしょう。
「もうええやないか、一緒に行こう。」と。
不思議だけれども、それも父らしい気がしますし、
「そうやな。」と、祖母も言ったように思えて
悲しみよりも、穏やかな喜びのようなものがあります。
父方の祖母は、天真爛漫な人でした。
久留米のお嬢さま育ちで、
母が昔よくセーターを編んでプレゼントしましたが、
次に会うと、すぐに袖を通して着てくれていました。
編んでも、「もったいない」となかなか着なかった母方の祖母と反対で、
母はそこが嬉しかったのだそう。
セーターの上にエプロンをかけて出迎えてくれた姿が
思い出されます。
料理上手で、私が幼い頃、「スパゲティー・ボンゴレ」を作ってくれました。
子供心に「ハイカラやなぁ!」と感心したものです。
祖母といえば、料理でしたから。
初ひ孫である娘が誕生した時も、
祖父ととても喜んであやしてくれました。
明るくて可愛い人でした。
今頃天国で、家族団欒しているのでしょうか・・・?
父が手をひいてくれるだろうから、迷うことはないね。
祖父がいて、叔父がいて、
急に賑やかになっただろうなぁ、きっと。
*
ちょうど完成したブレヴェテ。
黒い麦藁帽子には、手染めの花を飾りました。
この子もちょうど祖母を送ってくれているかのようです。