11/21/2013

お参り



15日に亡くなった祖母のお参りに
伯母宅へ。





陽当たりのよい、あたたかな祭壇が
いつも笑っていた祖母にとてもぴったりで、
あのしわがれた独特の笑い声が聞こえてきそうでした。

こんなにも、安らいだ場所。


4月1日生まれだった祖母。
その遺影には、ちょうど刺繍の桜が降りそそいで
春には従妹たち皆で遊びに行き、祖母と一緒に土筆を取った、
遠い記憶が蘇ります。

あれから年月が過ぎ、本当にいろんなことがあったけれど、
祖母はいつ行っても、優しかったなぁ・・・。





ちょうど隣には、桜の花びらを散らした一枚硝子。
これは桜好きの伯母のために、父が考え、作ってもらったものだそうですが
そういった想いの深いものに囲まれて
祖母の表情が一層柔和に感じられました。


本当に、いい最期でした。
だれがこんなこと、予想できたでしょう?

父の魔法のようです。




 ・・・さて、今日は突然でしたし、
お腹いっぱいで、どうぞ御構いは無く!と伝えてはいたのですが・・・。


やはり、心休まるもてなしを受けました。
先日こちらがお土産にした梅と柚子を、お茶に入れて。

こういったものは、心ですね。それに尽きます。
いただく前から、身体の固くなっている部分がほどけていきます。






テーブルにはデルフィニューム。
 

 淹れたての珈琲とカヌレ。
上品な大きさ。
オレンジピールが爽やかでした。





栗の和菓子とカモミールティー。
添えられた蕾のついた椿の枝。

どれも、ホッとするものばかり。






 なんでも週末には中国からのお客さまがみえるそうで、
「お盆に秋色の干菓子を散らして、お重に和菓子を詰めてお出ししようと・・・。」 
との計画を聞きました。

う~ん、そのテーブルが目に浮かぶよう!
きっと喜ばれることでしょうね。

なんだか、嬉しくなります。





リヤドロの花売り娘とランプ。







 玄関にはカサブランカ。
ドアを開けるとすぐ、芳醇な香りに包まれました。 

花に、こういう時は特に癒されるものなのだと実感します。





伯母に会うと、どうしても父の話になってしまいます。
父が、生涯を通じて、全身で我が子をかばう人であったように、
伯母も父に対して、ずっとそうあってくれました。

父は幸せな人だったのだと、心から思います。