正直に言って、川久の外観にはとても興味がありましたが
内装は成金趣味ではないか・・・と思っていました。
そう、実物を体感するまでは・・・
ホテルという異空間が好きで、
過去にはそれなりに多くの素晴らしいホテルを訪れました。
だけどここは別格だった・・・。
天井を覆う金箔は、フランス文化省認定の人間国宝に認定された金箔職人である
ロベール・ゴアール氏によるもので
5センチ四方のものを1200平米に渡って手作業で貼り付けるという
気の遠くなるような意匠。
早朝から夕暮れ時まで、日の差し加減によって繊細に色合いを変えます。
この輝きが広い空間を包み込むようにやわらかい・・・。
直径1.6m、高さ7.4mの青い人工大理石の柱は、継ぎ目を無くす為の
シュトックマルモの技法が使われています。
その技法を学ぶため、国内最高の左官職人を一年ドイツに派遣し、
帰国してからその技術を、これまた施工に携わる職人に教え込み
その後に作られたという・・・
瑠璃瓦同様に、建築家の永田祐三氏の描いた図を
執念に近いパワーで形にしているのです。
まだ時代がバブルだったあの時期だからこその空気感なのかもしれません。
(いや、でもやはりそれだけじゃないか・・・)
この柱、1本1億円かかったんだそうで、ロビーには24本!
レストランにも色はベージュですが、
更に太いシュトックマルモの柱が2本ありました。
折角なので、シュトックマルモの柱の前で記念撮影。
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たまたま二人共、柱に合わせたようにブルーの服だった・・・。 |
くつろぎスペースにて、母・娘・パートナー。
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意匠に感嘆するオジサン。 |
この階段は、ワイヤーで吊り下げられていて
空中に浮かんでいるかのように作られています。
下5段くらいは透明で、高所恐怖症には怖かった・・・
床のローマンモザイクタイルは、一辺が約1センチ!!
これをイタリアの職人が手作業で砕き、壮大な模様を完成させました。
川久の凄いところは、ちゃんと専門の職人を海外からも調達しているところで
常時80人~100人の最高級の職人が二年の歳月をかけて作り上げたのが
この建築物なのです。
スローガンは、「100年残る建物を!」
作ってくれて、本当にありがとう・・・。
100年、残りますようにと心から願います。
チェックイン時、撮って下さいました(笑)。
まだまだ続きます。