横浜の元町通りで、
古い家具屋さんの店先に置いてあったドールチェア。
シンプルだけれど背もたれは曲線で
作りも悪くないし、 値段もお買い得!
けれど、これを持って帰るのは、かさ張るやろうな~と悩んでいると、
「大丈夫やん、買い~や!」と、母と娘。
その言葉に背中を押され、「くださいな!」と
店主のおじいさんに渡しました。
「箱に入れましょうね。」と 少しはりきった様子の店主さんに
「箱は要りません。」と言うと、残念な様子で
近頃は、みな、箱は要らないとおっしゃるんですよ、とのこと。
新幹線で帰るので、なるべく小さな方がよくて・・・すみません、と謝ると
すぐに笑って、「では、壊れないように包みましょう。」と
奥様と二人で、プチプチで包装してくれました。
小さな安いものも、
大切に箱に入れ持って帰ってもらいたいという、
お店の気持ちが嬉しいのと、
断らなければならなかった申し訳なさと・・・
やっぱり、箱に入れてもらうべきだっただろうか・・・?と
新幹線の中でも、ふと考えたりして。
でも、この椅子を持っていった時、
店主さんにも、私が嬉しい見つけものをしたことが分かったのでしょうね。
お探しのものがありましたね、というような
満足げに頷くような表情で 応対してくれましたから。
それは、そのへんのお店ではちょっと無い
ものの重みを感じるやり取りでした。
昔は、こんなお店がたくさんあったのでしょう。
この古い洋家具屋さんは、創業100年、
3代目の今のご主人が、今年で47年 守ってこられたんだそうです。
旅から一週間経ち、
今日初めて、人形を座らせてみました。
この33cmの子も、もうひとつ大きな42cmでも、大丈夫そう!
華奢で軽いけれどしっかりもしているし、
なんとも懐の大きな椅子でありました!
ちょっとしたやり取りで、ものへの想いも変わるものですね。
横浜での、忘れがたいエピソードとなりました。
そういえば、横浜ドールミュージアムの方々も
皆さん親切だったなぁ・・・。