11/04/2009

大人のお酒の楽しい昼下がり

 先日、無事「源氏供養」の舞台を終えられたIさんの慰労会を兼ねて、Iさんと、W氏、そしてソムリエのAさんをお迎えしました。
この可愛らしい押し絵の屏風は、昨年、W氏の工房で初めて母が教えていただいたもの。
洋間に飾ってみましたが、雰囲気が変わり、華やぎました。
一緒に置いた市松さんは、これまた私が7年前に初めて作った市松人形。
名前は柊。亡くなった娘の名をつけています。



 今回は、お客さまに合わせて和のテーブルに。
学生時代に買った器から、最近のものまで、いろいろ並べました。
画像は、料理ののる前の器たち。

花は、裏の土手に咲いていた岩沙参 (いわしゃじん)とメキシカンセージ。
秋の花は、紫のものが多く、どこか郷愁を誘います・・・。

 美味しいお酒と楽しい歓談の後、娘のピアノを聴いていただきました。
3曲のうち1曲は、ラヴェルの「水の戯れ」だったのですが、ラヴェルがお好きなAさん曰く、
「柔らかさと拙さが程よくからみあって水が流れる如く、大変心地よかったです。」ということ。

外は、突然やって来た寒気に身も震える程でしたが、家の中は和の世界に造詣の深い皆さんと、和やかな大人のお酒の会となり、あらためて嬉しい文化の日となりました。



11/02/2009

ポストを覗く喜び





今週は、ポストから嬉しい贈り物が3つ。

1つ目は、お住まいの近くの山間で作られたハーブティー。
お送りくださったのは、私の人形を迎えていただいてから、
嬉しいご縁で繋がっている
愛知在住のFさま。

先日も、旅先の出雲から、美味しい和菓子を送って下さり、
楽しい旅行気分もおすそ分けいただきました。

朝、朝刊と一緒にこのハーブティーの包みを見つけ、途端にニッコリ。
薔薇色(ハーブ色?)の1日のスタートとなりました。


レモングラス・カモミール・ミント、どれも大好きなハーブがブレンドされたお茶は、
身体の調子を整え、気分をリラックスさせる効能があり、
風邪にもいいということで、家族皆で楽しませていただきます。
そうそう、秋の夜長の編み物の傍らにも・・・!





ここ1年、母も娘も私もお世話になっている、美容院のオーナー・Oさんの
イギリスはロンドンからの思いがけないエアメール!

こちらの美容院は、スタッフの皆さん気持ちの良い方ばかり。
また、とても仲の良いことが伝わって来る、アットホームで素敵なお店です。

休暇中は、世界中を飛び回っているOさんは、とてもセンスの良い方。
(過去、他の美容院で泣いたことが何度かある私も安心してお任せしています。)
同封の小さなお手紙には、今年手術が重なった母への、
労わりのお言葉で満ちていました。

ビビッドな、いかにもロンドン!な配色の絵葉書と共に、
笑顔と元気をいただきました。




パートナーの金沢のお母さんからも、お手紙をいただきました。
今までに送って下さったお手紙、こんなになりました!
楽しい文通、4年近くになります。

先週、関西に来られていたのですが、外出が続いた私を気遣い、
パートナーがぎりぎりまでお母さんが来られることを黙っていました。
その気持ちも有り難く、お土産のスコーンを預けて留守番していたのですが、
その日はずっと雨が降り続いていて気温も低く、
「やっぱり、荷物持ちででも、行けばよかった!」と、
後悔の1日でした。
何より、お母さんにお会いしたかったです・・・。

少女の心と、大人としての厳しさを持ち合わせたお母さんは、
やはり、パートナーを育てた方だな・・・といつも感じます。
いただくお手紙はいつも、お母さんの人生に対する前向きさと、
それを楽しむ心が感じられ、
我が娘などは「読ませて読ませて!」とファンの一人(笑)。

例えば、
こんなふうに、お家の工事の様子を地図に書いて語って下さる時もあり・・・。


いただいた手紙の中には、
このたび50年ぶりに再会出来たという、興福寺の阿修羅と、
「針を持つ手が、奈津子さんのよう・・・」と、
フェルメールのポストカードが忍ばせてありました。
お手紙をいただくだけでも嬉しいのですが、
封を切ると、心はさらにポカポカになります。


私も、そんな気持ちを誰かに受け取ってもらいたい・・・
秋は、手紙を書くのも良いかもしれません。
特に用事が無くても、いい。手紙や心を、私も送ってみようかな。



11/01/2009

クリスマスカード作り



 ここ数日、今年のクリスマス会の日程を決定するために、参加して下さるお知り合いの方達の予定をお聞きしながら、頭を悩ませていました。

毎年大人数なのと、お忙しい方も多いことで、全員が大丈夫という日はもちろん難しく・・・ずっと参加してくれていた方など数名に、失礼することになってしまいました(涙)。
来年は、一緒にまたクリスマスを祝えますように・・・ごめんなさい。

日程が決まれば、今度は中旬に発送する、招待状のクリスマスカード作りです。
もう、10年以上作っていれば、それもネタ切れになるもの。
昨日は日がな一日、カードの表に印刷する画像探し。
毎年2種類作りますが、作り手の特権?として、今年も好みの画像を選びました。

一つは、人形を腕に眠りこけていまった幼い女の子に、精霊が降りてくるもの。

もう一つは、クリスマスには直接関係ありませんが、ミレイの小さな踊り子の絵から。
赤い衣装でポーズをとる踊り子は、小さな淑女といった感じで、子供なのに美しく、大好きな絵です。


ずっと昔、ラファエル前派に強く惹かれた時期がありました。
ウォーターハウスの画集が欲しくて、国内を探せど無く・・・初めて海外から取り寄せた本が、その画集でした。
同じラファエル前派のミレイ(落穂拾いの方ではありません)は、カードに採用した踊り子のように、とても可愛らしい子供をたくさん描いていて、今でもよく眺めています。

「初めてのお説教」

そして・・・

「二度目のお説教」

可愛いですねぇ。


「ベラスケスの想い出」


 ベラスケスのマルガリータ王女はもちろん大好きですが、ミレイのマルガリータ王女も、幼さの中に凛としたものがあります。
こんな人形が作りたいなぁ・・・と、カードの絵を選びながら、ミレイに浸った一日でした。

10/29/2009

藤田哲也 日本画展

 昨日は、心斎橋まで2つの展覧会を見て来ました。

1つ目は、大丸ギャラリーでの「藤田哲也日本画展 ~放心~」。

藤田さんの絵は、院展や大阪のギャラリーで目にする機会が何度かありました。
愛知芸術大学出身の方で、リーガロイヤルでの卒業生のグループ展のお手伝いをさせていただいた時にも、作品を見せていただいてはいたのですが、お会いするのは初めてでした。

藤田さんの絵は、木漏れ日や水のきらめきがとても優しく、どれも心落ち着くものです。
中でも、馬を描いたものが、印象に残りました。
母曰く、「馬の気持ちになって描いてある!!」。
お聞きすると、やはり馬が大好きで、馬年のお生まれだそう。私も戌年だから、犬が好きなのかしらん?

DMの「春、のぞく。」という絵を見れば感じられるように、見るものが、ストーリーを思い描きながらしばし佇んでしまう・・・そんな、絵を楽しめる穏やかな空気が、ギャラリー全体に流れていました。

初対面と言えども、共通のお知り合いが多かったので、楽しくおしゃべりさせていただきました。
様々な話題の中でも、「エアデールテリア」という言葉が出た時は、テリア好きとしては、ややコーフンしてしまいましたが(笑)。

藤田さんの絵には、ちゃんと藤田さんの感性あふれる個性がきらめいていて、それが本当に素晴らしいことだと感じました。
その大切なものの無い絵、残念なことに、世の中には結構多いのですから。

個展には、「放心」とタイトルが付けられていました。

心を放つ・・・・・・確かに、絵を描くのも、ものを作るのも、心を放ってインスピレーションの中で行う作業だなぁ・・・心を放つ・・・   気が付けば、何度も心の中で思い返していました・・・。

藤田哲也 日本画展 ~放心~

10月28日から11月10日(火)まで 
最終日は五時まで
大丸心斎橋店 南館8F 特選ギャラリー


 次に向かったのは、なんばの御堂筋ギャラリーです。藤村明光さんの市松人形展の最終日に駆け込みました。

入り口に、思わずこちらも笑ってしまうようなにっこり笑顔の男の子の人形。
自分のとは違う市松人形は、勉強になることも多く、ゆっくりと見させていただきました。
2階で、明光さんが一生懸命人形を製作されていて、説明は一緒に縮緬細工を展示販売されていた方がしてくださいました。3mm四方の布も、無駄にしない!というお細工ものは、気が遠くなるような小ささで、「好きじゃないと出来ない!」とおっしゃるのを聞いて、本当にそうだなぁ~と実感。

好きじゃないと出来ない、好きこそものの上手なれ・・・となりたいものだと自戒。

それにしても、久しぶりに難波になんて出ると、疲れた!しばらく家にこもりたい気分です。
けれど、良い刺激をたくさん受けた、秋晴れの良い1日でした。
 

10/26/2009

シューマンの調べ


今日は、今とりかかっているブレベテの帽子をあらかた作り、
全体のバランスを見るのに、靴作りをしていました。

ずっと使っている木槌が、革をたたくたびに木屑が出るようになってしまい・・・
そろそろ新しいものを買う時期なのでしょう。
厚みがあるわりに、柔らかい革だったので、
早くに仕上がりました。


靴作りのお供の音楽は、
先日パートナーがブログに書いていたシューマンの歌曲が
どうしても聴いてみたくて、買って来てもらったもの、
ルチア・ポップの「シューマン歌曲集」。

最初の「女の愛と生涯」で人生の喜びと悲しみを共にし、
その後は心躍る歌曲が続きます。
秋にぴったりの、お気に入りのCDとなりました。(そして、嬉しい廉価版¥1200!)



小麦粉1kg分、焼いたスコーン。

くるみ、レーズンとクランベリー、ローズマリーとベーコンの3種類です。
我が家のスコーンは軽くてサクサク、いくつでも食べられるのが怖いところ(涙)。
いろんなレシピを試しましたが、
ここ2年くらいは、このレシピに落ち着いています。
コツは、最後にたねを20回こねることでしょうか?
(それ以上やると、グルテンが出てダメです。)

10/23/2009

シャーレ水ヶ浜


近江八幡にある、「シャーレ水ヶ浜」

「ここの夕日が、本当に素晴らしいいんです。」と
教えてくれたお友達の案内で、到着した時は、ちょうどよい頃でした。

花でいっぱいの前庭を抜けて店内に入ると、驚きの作りになっています!
オープンテラスは、琵琶湖を200度くらい見渡せそうでした。
こちらに、写真があります。
素晴らしい眺望の前で、カフェオレを飲みながら
ただただ、湖面の凪と夕日に感動していました・・・。





お店の下の小さな入り江には、アヒルや鴨がたくさんいます。
すぐ傍まで降りて、見ることが出来ます。


言葉はもういりませんね。
連れて行って下さったお友達に感謝しつつ・・・。
 

10/22/2009

信楽へ


来年の滋賀での展覧会に向けて、
母が刺繍の小さな椅子を作りたいということで、
滋賀のアンティーク家具屋さんに出かけることに。

それを聞いて、滋賀の道先案内人であるお友達が、
わざわざ一日、お付き合いくださいました。


まずは、家具屋さんのある信楽へ。
久しぶりにたくさんのアンティーク家具を見て、目の保養をした後、
すぐそばにある陶芸家小川顕三さんのアトリエに連れて行って下さいました。

アトリエには、素晴らしい山荘があって、
そこで持ち込みの食事も楽しんでよいそうです。

到着して車を下りたら、まず、そちらへ。
爽やかな緑の階段を、竹の杖をお借りして上ります。


山荘が見えました!


お邪魔しま~す!




山荘に入って二階に上がると、目の前に広がる景色にビックリ!
180度の素晴らしい眺望です。


木々も美しく色付いていました。

そして、嬉しいことに、お友達が手作りのお弁当を用意して下さっていました。
この15年、毎日娘のお弁当を作っていますが、
誰かに作ってもらうなんて、どれだけぶりでしょう!
ほどくのが惜しいくらい、可愛らしく包んでありました。



風呂敷の中には、これまた素敵な演出。
このスプーンは、何に!?
高まる期待・・・



「わぁ~!!!」

もう、大歓声でした(笑)。
嬉しくて嬉しくて・・・こんなに綺麗なお弁当、作って下さったんです!

美味しいおこわには、大好きな栗がたくさん!
母の好きな赤蒟蒻と、鶏のロール、生麩、
そして柿の中には、大根おろしと柿と胡瓜の和え物が・・・
しかもこの柿、先日差し上げた我が家の裏庭の柿だそうです。
こんな素敵な活用方法があったとは・・・今度是非、真似させていただきます。

秋の紅葉のはじまった木々を見ながら、いただいたお弁当。
どれも美味しくて、お腹も心も満たされた、豊かで忘れられないお昼でした。


山荘のキッチン。
こんなところで毎日お料理出来たら、幸せですね~。


廊下や奥には、小川先生の作品が置かれています。
どれも素敵でした。

そして、このお風呂・・・!!!


ゆっくり山荘を楽しんだ後、アトリエを見せていただきました。
この大きな窯は、私の小さな窯と同じく、1200度で焼き上げるそうです。
私の窯でも、陶芸作品、焼けるのかなぁ???


小川先生は、まるで信楽のタヌキのように、
ユーモラスで優しく、本当に良い方でした。
作品にも、そのお人柄がよく表れていました。
また、遊びに行きたいな~と、今日の出会いを感謝しつつ、
お友達の車で、一路近江八幡へ!(つづく)

10/20/2009

絹の音



 昨夜、布団の中での読書中、「絹を裂いたような悲鳴」というくだりがあり、「おぉっ!」と思いました。
何故「おぉっ!」となってしまったかというと、すぐにその音が浮かび、ぴったりの表現だと感じたからなのですが、今の時代、「絹を裂く音」を聞いたことがある人は、少ないのではないでしょうか?

人形の衣装には、洋人形も和人形も絹地を用いますので、私はたまたま、その音をよく知っています。

古い着物の、縮緬と裏地の紅絹を裂いて解くときにも必ずその音を聞きますし、生地屋さんでも、年配の店員さんなら、少しだけチョンと鋏を入れ、その後慣れた手つきで裂いてくれます。

まさに絹ならではの音なのですが、言葉にしようとすると形容し難い・・・やっぱり、女の人の悲鳴というのが、上手く言い表しているなぁ、と思いました。


日々、絹を扱うには、私の手はがさがさと潤いが無く、もう今の季節からあかぎれが出来ています。
皮膚科で薬を出してもらっても、何度か通ううちにお医者さんから 「あなた、布か紙を扱う仕事をしてるんじゃない?」と言い当てられてしまいました。
1日中、薬を塗るように指導されても、薬を塗ると、絹の生地に油分がついてしまうので、日中は薬をサボってしまうのです。鋭いお医者さんに、脱帽でございます。

そんな私の、今触れている絹の布地・・・しばらく忙しく、なかなか取りかかれませんでしたが、やっと進行中のブレベテの衣装。
まだ、袖も付いていませんが、自分の中でだいぶ路線が見えて来ました。
これから並行して帽子や靴(今履かせているのは、仮のもの)を作り、イメージを膨らませて行く楽しい時間が待っています・・・。


最後に・・・今日、クッキー屋さんで母がもらってきた、ハロウィンのおまけ。
かわいいうさぎのクッキーを見て、なんだか子供のように嬉しくなって、心がなごみました。


10/18/2009

薔薇づくし





秋は薔薇が美しい季節です。
春よりもおとなしやかですが、秋の少しひんやりとした空気に
香りがしっとりと纏わるようです。




部屋に香りを漂わせたくて、ひと枝鋏を入れる時
必ず棘は、指に痛みを残します。
一輪の薔薇の、心がそこにあるのでしょうか・・・。

その見た目の美しさはもちろんですが
香りや棘も、薔薇の魅力の一つ。
むしろ、そんな茨の部分に惹かれたのが
中井英夫


植物学者を父に持つ中井英夫は
自宅の庭を「流薔園(るそうえん・精神病院として、小説にも登場)」と名付け
自らを流薔園園長と名乗り、
作品にも
薔人(ばらと)という登場人物があったり
薔薇への供物
薔薇幻視
流薔園変幻
薔薇にまつわるものは数知れず・・・。

中井英夫の薔薇は、美しさとそれを上回るかの毒と儚さを感じさせます。

「咲き誇る薔薇の地面の下の、根に絡み締め付けられて息絶えたい。」
そう願う登場人物は、きっと作家本人なのでしょう。


読書の秋ということで、本についての独り言が続きました。
冬がやって来ると、
ベッドの中での楽しい読書は、悲しいかな手がかじかんで
徐々に短縮されて行くのです・・・。

10/16/2009

うみうしマフラー完成


途中、追加の一玉を取り寄せしたりしながら、
この秋・冬の自分用プロジェクトその1が完成しました。
「Sea slug scarf (うみうしマフラー)」と勝手に命名。


余裕を持って巻けるように、もともとのパターンより2模様編み足し
周りの模様も様子を見ながら変更。
糸もざっくりしたものにしたので、随分違う雰囲気になりました。

編んでいる時は、
仕上げにスチームをあててなだらかに・・・と思っていましたが、
このデコボコ感が気に入り、そのままにすることに。
裏・表は無いので巻きやすく、
格好も付けやすいので、寒くなったら活躍してくれそう!
トリミングに、ピンクの手持ち糸をプラスしたので
私らしく(ピンク大好き)なりました。


なんといっても、この長い周囲を、輪針4本を使って編む仕上げが大変!!
途中で数えるのをやめましたが、1000目以上ありました。

次は、編みこみの帽子でも編もうかな・・・。