12/26/2011

2011 クリスマス・その2 本の交換会


 今年のクリスマス、昨年と同じく皆さんで
わいわいと利き酒・利き蜂蜜を楽しみ、そして音楽会。

その後は、紅茶とお菓子をいただきながらの、本の交換会です。
くじをひき、当たった本が、誰が持ってきたものかを当てるゲーム仕立てなのですが、
毎年、当日までに本を選ぶのに、どれだけ悩むことか・・・!


それぞれに持ち寄った17人分の本の内訳は、
ターシャ・テューダーの絵本、幸田文の動物帖、
サッカーの長谷部選手に澤選手のメンタル術の本(今年らしい!)
グレン・ベックのクリスマスセーター、アーサー・ラッカム、
伊坂幸太郎の砂漠に畠山重篤の牡蠣礼賛、
糸井重里のできることをしよう、金子みすヾなどなど・・・

私が今年選んだのは、澁澤龍彦の「フローラ逍遥」でした。


この本は、私にとって大変想い出深い本で、
高校3年生くらいの頃、とても欲しくて、
いつも書店で手にとっては眺めていたものでした。

その頃は、やはり学生にはこの本は高価で、頑張れば買えなくも無いのだけど、
決断出来ずに随分な時が過ぎ去って行ったのです。
そのうち、新書版が出ましたが、
この、箱仕立ての重みには到底敵う筈も無く・・・。

クリスマスの本選びで悩んでいる時、ふと思いつき、古本で探してみると、
ちょうど本の交換の予算辺りで、状態の良いものが売りに出ていたのです。

古本というものが、私はいつも利用するのですが
苦手な人に当たるとまずいな~と思いつつも、
これ以上に美しい本は、予算内ではそうそう買えない!
ええいっ!ままよ!と、これに決めてしまいました。



 シブサワと聞くと、それだけで偏見を持つ狭量な輩(!)もいますが、
そういう人にこそ、勧めたい本かもしれません。
登場する様々な花を語るのに、
氏の膨大な知識と、独特な感性から紡ぎ出される言葉も 贅沢な挿絵も、
何もかもが、美しい。




この本は、澁澤龍彦の亡くなる少し前に出版され、
そのショックもあり、当時若かった私は余計に憧れたのかもしれませんが、
今、改めてページをめくると、昔よりずっとこの本の良さが
心にすっと入ってきます。


さて、このフローラ逍遥ですが、きっと母が見たら欲しがりそうで
何となくそうなればいいかなぁ 、という気持ちと
やはり、お客様のどなたかに・・・という気持ちが交錯していたのですが、
17分の1の確立をくぐり抜け、なんと当たったのは、母でした!
即座に贈り主を私だと当て、花の絵を見て、すごく喜んではいましたが(笑)。

まあ、いいかな・・・。
ゆくゆくは私のものになるしな・・・。


そして、私には娘の仲良し、ホルンのTちゃんより
エロール・ル・カインの「踊る12人のお姫さま」が当たりました。
偶然にも、私が持っていた本でしたが、
やはりそれでも嬉しいものでした。
Tちゃん、素敵な本をありがとう!

来年もまた、たくさんの良い本に巡り合えますように・・・・・・。

今年も、本当に楽しいクリスマス会でした!