先日、ずっと録画したままだった「イヴ・サン=ローラン」を見ました。
同じタイトルの映画がもうひとつあるのですが、
私が見たのはドキュメンタリーの方。
半世紀の間 サンローランの恋人であり、
仕事も私生活も支えたピエール・ベルジェの回想による進行。
このベルジェの言葉がどれも深淵で、いっぺんに見られず、
二日に分けて見ました。
それでも、これほど気持ちを掴まれた映像は、久しぶり。
2008年にサンローランの最期も看取った後、
ベルジェは二人で集めた膨大な芸術品を 競売にかけることにしたのです。
自分が死んだ後、散り散りになってしまう前に、
その行く末を見届けたかったのだそう。
映画の中で、二人が所有していた素晴らしい芸術品の数々が
専門家によって梱包され、どんどん運び出されるシーンがあるのですが、
なんともせつない気分になりました。
競売前に、展示される美術品たち。

これは・・・ウサギとネズミだろうか?
そしてこのウサギ、下の画像ではただいま19億!?
二度に分けて行われたオークションの総出品数は733点、
総落札額は、なんと429億円!!
サンローランよりも、ベルジェのことが気になったのですが、
著書に「イヴ・サン=ローランへの手紙」というのがありました。
サンローランの死後、語りかけるように綴られた日記形式の手紙ですが、
残念ながら絶版。
けれど古本では手に入れることが出来、読んでいる最中。

ベルジェがいなかったら、サンローランの成功は無かったかもしれない。
組み合わせて一つになる パズルのピースのような二人だったのだろうなぁ・・・。