展覧会のお知らせ

9月30日(火)~10月5日(日) 11時~17時(最終日は16時) 大阪 ラッズギャラリーにて。

9/03/2025

変態性の有無

 
 
 
 昨日はラッズギャラリーで今やっている、西村健三展に出かけてきました。
 
ラッズギャラリーは現代アートを専門とされていますが
時折強く「見てみたい!」というものがあり、
西村さんの作品がそうだったのです。 
 
 木を主な素材とした作品の他にも、壁面に絵画も展示されていたので
会場全体の雰囲気も見てみたかった。
 
たまたま作家ご本人も来られていたので
座ってお茶を飲みながら、ゆっくりとお話をさせていただきました。
 
 
 
 
 
 物を作られる方は、いろんな分野に明るい方が多いのですが
西村さんもそうで、ご自身の経験されたことについての話題や
人形や刺繍のことも興味を持っておたずね下さり
楽しい時間を過ごすことが出来ました。
 
その中で、おっしゃられたのがこんなこと。
 
「あなた、変態性が無いね、ストレートな感じ。」 
 
最初は私自身に向けられた言葉かと思いましたが、
それは私の人形に対してもおっしゃられているよう。 
 
この変態性の有無について、人・作品をまずはかるという物差しが
正直私にはとても衝撃的だった・・・
 
誤解して欲しくないのは、気分を害したというわけではなく、
本当に心から新鮮だったのです。 
 
 
ランチをしたダルポンピエーレにて
 
 
 
 
 私のことをよく知っている人ならば、「ん?」と感じられるかもしれません。
実は私は結構「変態性がある」というものが好きなんです。
それも思春期の頃から・・・だから筋金入りと言っても過言ではない。
 
ただ綺麗なもの、技術の優れているものよりも
うまく説明できないけれど、下品に近いモノ、その紙一重上にあるものに
限りなく惹かれる人生でした。
 
若い頃にはそういうものが、選ぶ服だったり持ち物・髪型から
なんとなく察せられたのかもしれませんが、
そういえば最近の私は、確かにちっちゃくまとまっているのかもしれない・・・。 
 
 いや、初対面の方にそういわれるのだから、そうなんだろうなと思います。
 
 そして私自身、今までの人生でいきなり初対面の方に
「ずっと苦労せずに生きて来られたでしょう?」とか
「あなた、一人っ子?」と何度も言われた経験があります。
 
実際にはどちらもNOなのですが。 
 
 

 
 
 
 そして、私の人形の中にはないという変態性。
 
おどろおどろしかったり、奇抜な人形が嫌いというわけではないけれど、
人形に関してはあまり惹かれないのも正直なところでした。
 
そして何より、自分が作る人形については、
変態性などというものを意識したことは無かったんです。
 その時の感じたままで作っている・・・。
 
でも私自身はいつもどこか奇妙なものに惹かれて生きて来たので
どこかにそのエッセンスのようなものが・・・う~ん、一滴くらいはあるのかもしれません。
 
帰りの電車の中で、西村さんの言葉をずっと考えていました。
見せていただいた作品の、それこそ骨盤や身体の一部を連想させるカーブや陰影が
私はやはり好きでした。
そこには確かに、そこはかとなく変態性が漂っていた・・・。 
(一方、母は逆にそういう作品は苦手だと) 
 
 昨日はこの言葉をいただいたことが、私の中でとても有難かった。
今日もそれを考えています・・・とても興味深い。 
暑い中、出かけて行って良かったです。
 
西村さん、心から感謝いたします。 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 でも私も一応、私自身の嗜好性について主張してきたのですが、
どうも信じておられなかったような・・・
 
こんなに変なものが好きなのにっ!! 

最後に、「あっ、これもこのなんともいえない奇妙なところが好きなんだ・・・」と、
千栄さんに作ってもらったカベドールと共に(笑)。 

思えばこんなに変態性を主張するのは、人生で初めてだな・・・。