2月にかよう亭に宿泊したときのこと。
仲居さんが使っておられた山中塗の独楽のお盆を、館内のあちらこちらで目にして、
仲居さんが使っておられた山中塗の独楽のお盆を、館内のあちらこちらで目にして、
その年季の入った美しさに、すっかり惹き込まれました。
「いつか、ああいうふうに使えるといいなぁ・・・」と思っていたのが、
なんと、今年実現するとは。
私にとって、これは大事件です。
この独楽の伝統柄は、色の配分によってぎょっとするものもあり、
上品な可愛らしさの漂うものが好みだったのですが、
まさにこの按排。
手持ちの皿を置いてみましたが、ちらっと見える色合いが程よくて
こちらの好みをあれこれ計り、心を砕いてくださったのだろうなぁ・・・
「丸いものが好き」と言ったのだという、そんなことも覚えて下さっていて
きっと私は、独楽の模様が好きだとも言っていたのかもしれません。
今日は、そんなお心遣いが有難くて、胸がぎゅっと熱くなっていました。
父の机は宝ものですが、これを使うようになってから
置いてみるとしっくりくるものが、何故だか集まってきます。
このお盆も、違和感が無いのですよ。
手に触れると ぽってりとした厚みが、安らぎます。
私はこれを、この先の人生でずっと使い続けるでしょうね。