箱で買っている紅玉林檎が、気が付けばセラフィンに全部食べられそうな勢い!
本当は、今週早くに焼く予定だったのだけれど、
私の風邪やらなんやらで、やっと今日に。
先に林檎を甘煮にして、レーズンが無かったので干しいちじくを使い
冷めたところをパイ生地に詰めて、オーブンへ。
いつもなら、ここに残りの生地で林檎や葉っぱの模様を作るのですが
今日はその気力が出ず。
出来上がりは、全然アップルパイに見えませんが、
味は少し酸っぱくて、美味しかったです。
今年亡くなった赤江瀑。
中井英夫の、かの「虚無への供物」の登場人物・氷沼紅司の
モデルとなった作家ですが、やっとその作品を読んでみました。
いくつかの小説が入っていますが、ほとんどが京都を舞台にしています。
デビュー作の「ニジンスキーの手」から始まり、数編を読んでみて
どれもバレエや歌舞伎、能など、伝統芸能が背景としてあり
それに絡まる京都弁の台詞が
物語をリアルに生々しくしています。
特殊な芸の世界を覗き見るには、面白い。
まあでも、私はそれより
また「虚無への供物」を読み返したい気持ちの方が強いですが。
異端文学の三大奇書というのがあり、
夢野久作の「ドグラマグラ」と中井英夫の「虚無への供物」
小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」がそうなのですが、
黒死館だけが、学生の頃から持っているのに、途中で挫折しています。
どうして、これだけこんなに読みにくいのだろう!
ちなみに、四大奇書というのもあり、
これに竹本健治の「匣の中の失楽」を加えたものを指すのですが、
この本は、なんだか虚無への供物を彷彿とさせる くだりが多くて
読んでいて、モヤモヤしてしまいます。
四大奇書に加えるには、ちょっとなあ、思うのですが・・・