4/24/2012

デュラスの家



 昨日より、先日お預かりしたアンティークブリュのマリー嬢のドレス作り。
型紙作りと裁断が終わり、
今日から縫製に入っています。

まだまだ縫い始めですが、
きっとお家の方が気をもんでいらっしゃるかも、と
ちょっとだけパチリ。
アクセントに、あずき色?を使っています。
Sさま、お風邪はいかがでしょうか?
お元気になっていただけるよう、可愛いドレスを作りますね!



 さて、以前より気になっていたこの本、
「作家の家」は、同名で違う本(日本の作家の家を紹介)もあり、
そちらもとても良かったのですが、
こちらは他所の図書館から転送してもらいました。
 海外の、作家のお宅拝見の本。
 


 想像以上の豪邸が多かった中で、
一番心にのこったのは、冒頭のマルグリット・デュラスの家。

デュラスという人も、独特の魅力を持った人ですが、
この家に居る時は一人、書くという行為のために
時計も見ずに暮らしていたとありました。

でも、だからといって家をないがしろにしたわけでは全く無く、
文章と写真より、愛された家であったことがうかがえます。





入り口の扉が開いた時、庭が目に入った。
私は数秒間、見つめていた。
「いただくわ」と言った。
入り口の敷居を越えたときにはもう買う気になっていたのだ。
即刻、買ったわけだった。お金も即金で払った。


それにしても、家を見に行って、中に入る前に
「いただくわ」  
とは・・・。

いっぺん言ってみたい。




この家は私が書くための家になった。
私の本はこの家から生まれた。
庭のこの光からも。
池に反射しているあの光からも。
こんなことが書けるようになるまで、20年もかかった。


 上手くいえませんが、
胸が熱くなるような言葉で
本棚には有名な「ラ・マン」しかありませんが、
このくだりを目にしただけで、 他の作品も読みたくなりました。