
このポスターを見た瞬間から、
どうしてもこの絵に会いたくなり、出かけて来ました。
場所は、京都市美術館。
昭和8年に建てられたこの美術館は、
エントランスの左右に分かれる階段や、
古めかしいお手洗いの風情などがまさにレトロで、
好きな場所の一つです。
入り口から会場に踏み入れたところから見渡せた遠くの別室の扉が
ちょうど額縁のような格好となる位置に、
この絵は掛けられていました。
う~ん、なんて効果的な演出・・・!

秋野不矩 「紅裳」
実際のものは、もっとこっくりとした良い色です。
着物の小花の柄、腰のあたりでうねる縞柄、
物憂げな娘達の艶やかさが何ともいえず・・・。
あぁ、私にもこんな頃、あったのかなぁ・・・。
あったんだろうねぇ・・・。
もう戻らない月日に微かな胸の痛みを感じながら、
見入っていました。
だからこそ、今を大切に生きなきゃ!と、改めて思うのです。

美術館横の喫茶店の窓越しの桜。
久しぶりの青空に映えて、清々しい景色でした。
この少し前は、京都は雹(ひょう)が降ったのですよ!