そして、Nさんの素敵なところは、優しいだけではなく、ちゃんと私のだめなところを叱って下さるところです。
人に優しくするよりも、ちゃんと叱ること、面と向かって注意すること・・・それって、もっと難しいことではないでしょうか。
「あぁ、ちゃんとしなきゃ!」 と、素直に反省できるのは、Nさんの優しさがそのお叱りの言葉の裏に隠れているのが、分かるからなのですね、きっと。
もう1人、私に和の心を教えてくださる方、W氏。
この方に初めてお会いしたのは最近のこと。知り合いの画家の方の展覧会で、昨年の夏に受付のお手伝いをしていた時でした。
静かに絵を見ていらしたW氏が、帰り際に芳名帳に記帳される時、「私、この先生の絵を1枚持っているんです。」 と、話されたのがきっかけでした。
その話から、W氏が縮緬細工の工房をされていること、その工房が、レトロな建物として有名な、私の大好きなビルの1室にあるということ、そして私も市松人形を作っているということで、大変話が盛り上がり、その後工房にお邪魔したりして、私も縮緬のお細工ものを教えていただくことになりました。
後日、W氏は私の父と同い年、もう何冊も本を出されている、その世界では有名な方と知りました。
けれど、全くそういうことはおっしゃらない控え目な方です。
この嬉しい出会いのことは、早速Nさんへ、お電話でお話しました。
そして、先日驚くことに、偶然にも、NさんとW氏が出会われたのです!
その時にNさんは、私と知り合いだという話をされ、なんとも不思議な縁で、そしてそれぞれに別々の場所で3人が繋がったのです。
喜んで電話でこの出会いを話されるNさん、すっかりW氏の「ふんわりとしたやわらかい雰囲気」 に魅了されたということ。
でも、私はこのNさんとW氏にこそ、共通した「ふんわりとしたやわらかい」もの、厳しく、そしてそれを上回る優しさを感じるのです。
そんなこんなで、W氏の工房には来週からNさんと二人で通うことになりました(笑)。
この素敵な縁が、これからの私に、もっとたくさんのインスピレーションを湧き起こしてくれることでしょう。
画像の作りかけの市松用の着物は、私の祖母の着物を解いたものを使っています。
2枚目写真の袖には、重ねを合わせています。
もう、92才になる祖母ですが、当時はこの着物を着て、ブイブイいわせていたのでしょうか(笑)?とても粋な着物です。