市松人形の着物のことで、お問い合わせいただいていました。
遅くなりましたが、少し撮影したものを、ご覧下さい。
まず、1枚目の布は古い縮緬です。
普通のものより、やや広幅(39cm)でしたが、一着の着物をといてもらい
半身購入したもの。
ちょっと大柄ですが、工夫次第でこれくらいの柄でも
尺二サイズの着物を縫うことは出来ます。
むしろ、あまり細かい柄よりも、華やかで面白みは出ると思います。
二枚目も古い縮緬。幅36cm
これも女の子らしいよそゆきが出来ます。
三枚目は、一着そのまま求め、ほどいたものを裁断だけしてあります。
これは大きなサイズの人形用。
こういった留袖は古布では入手しやすいのですが、
柄の雰囲気や大きさ次第で、尺二サイズを縫うことも可能です。
こちらが、留袖で尺二サイズの着物を縫った例。
私の市松さん用の着物作りの先生が縫われ、
譲り受けた大切な着物。
今でも、これをお手本にして、縫っています。
黒地だと、大人っぽくなり過ぎると思われるかもしれませんが、
凛として、なかなかよいものでもあります。
帯の選び方によって可愛らしくすることも出来ますし、
日本人形には、黒が映えるもの。
この鮮やかな青の着物も、途中まで縫いかけてある状態ですが
人形の顔がパッと明るくなります。
同じく、古い縮緬。
これも、着物の先生から譲り受けたもの。
おとなしいシックな色ですが、こういうものこそ、八掛の赤が映えます。
袖の重ねの色もこぼれ、地味になることはありません。
袖には、襦袢と下着の2枚を重ねていますが、
鹿の子柄がのぞくと、また可愛らしいもの。
着物の裾には、どれも比翼を作りつけています。
上の着物は共八掛(着物と同じ布で八掛を作ること)ですが、
生地がたっぷりある時は、共八掛がおすすめです。
上品な雰囲気になりますし、古い良い市松さんの着物には、
この方法が多くみられます。
下は、八掛用に求めた古い縮緬ですが、
もちろん、赤や着物に合わせた無地の縮緬を用いるのもかまいません。
例えばこの子は、緑の八掛にしました。
一番下には、さらしで縫った肌着と
腰に巻く形の下着を着せます。
柄の大きさなど、ご参考下さい。
まずは、表になる着物地を探してくだされば
あとはこちらでご用意も出来ます。
可愛い市松さんが出来上がるよう、なんでもご相談下さいませ!