5/14/2010

古き佳きもの


今日は、お客さまがいらっしゃいました。

ここぞとばかりに、朝一番、庭の薔薇を摘んで部屋にいける・・・
ちょっと贅沢で幸せな気分です。


ご縁がご縁を呼んで、最近お知り合いになったNさん。
プロの着付け師で、まさに着物のエキスパート。
我流で着物を着ている私に、
プロの小技を惜しみなく教えて下さいます。
まさに、今の私の神様!

思うのですが、
自分に本当に自信のある方は、
知識や技を出し惜しみされないのではないでしょうか?

私も、そんな人になりたい、と、
周りの尊敬している方々を見ていて、切に願います。


今日は、40年くらい前の母の単衣の帯や、
こちらはもっと前?の、祖母の帯をNさんに見ていただいて、
手持ちの着物との合わせ方など、いろいろお聞きしました。
私にとっての着物の醍醐味は、
今まで眠っていた母や祖母などのものを、
時代を超えて今、身に付けられることです。
私が興味のあるのは、
新しい着物では無く、古いものに何故か限られます。

月末は、母の葡萄の単衣帯を締めて、
ルノワール展へ!


最近、演奏会にはあまり行かなくなったのですが、
パートナーが仕事で関わるものには、少し行こうかしらと、
水曜日にイェルク・デームスと関西フィルの公演に出かけて来ました。

その前に、W氏からお知らせいただいた、
切畑健さんの絵画展へ。

所有される人形達を描かれた展覧会でしたが、
染めや織りなどに造詣の深い方だけあって、
その質感や色彩は、なんともいえない雰囲気のあるものでした。

世界中の様々な、楽しい人形がいっぱいでしたが、
私がとても気に入ったのは、市松人形の「青子さん」シリーズ。
着物はもちろんですが、金をふんだんに使った帯の描き方が素敵でした!
いちまさんの絵って、いいなぁ・・・としみじみ思えた良い展覧会。

さて、その後のイェルク・デームスのピアノですが、
高齢ということもあり、フレーズが弾き切れないようなところがあるにも関わらず、
若造には真似出来ない節回し、静かな音の美しい響きに、
古い着物と同じような、粋なセンスを感じた夜となりました。

ビバ!モーツァルト!