5/27/2013

ゴーティエ



ビスクドールというものに出会った頃、
正直すぐには可愛いとは思えませんでした。
例えば、このゴーティエ。
四角さを強調した顔に、中央に集まった目鼻立ち。
それが、時が経つにつれて
そこがカワイイ!と思えるようになってくる・・・
しかも、癖のある顔立ちの子に、どんどんと惹かれてくる・・・



19世紀当時のアンティークドールを見ると、
可愛いというよりも、凄みのようなものを強く感じます。
睫毛も不揃い、唇の色は大胆にはみ出し、
目も左右がかなりアンバランスだったり。

でも、そこが強烈でいい。
わざと不揃いに描くなんて、なかなか出来ないので
当時の職人さんがいい加減だったのだろうか?なんて考えますが、
奇跡的に長い年月をくぐり抜け 、その目に様々な歴史を映してきたのだろうかと想像すると
身震いがします。

そういった人形にはとても敵わないけれど、
自分に出来る精一杯で、少しでも近づきたいと思いながら
今日も作業。




 でも、人形作りは楽しい。
こんな幸せな作業は、他にありません。
もちろん、私にとってですが!


粘土から窯で焼かれて、色付けされて・・・
だんだんに、ひとつの個性が誕生して行く過程に
大きな喜びがあります。





子育ての、いいとこだけを取った感じでしょうか(笑)?
人形は、反抗期もありませんしね。

今年はゴーティエももう一体作りたい。
今度は正反対に、もっと幼い雰囲気の子を。


以前、プリズンブレイクという海外ドラマを見ていた時、
毎週ケラーマン役の人が出てくると、「ゴーティエに似てる・・・」と思っていました。

私だけかしらん。