なんと、娘が17歳になってしまいました。
私だって、目をつぶれば、17歳が昨日のような気がしてしまうというのに・・・・・・厚かましいでしょうか?
娘が誕生したのは、
長かった寒さが急にほどけたような、まさにぽっかりと春が訪れた日。
実家でのんびり朝食を食べている時に、破水!
急いで病院に行って、3時間後に産まれた娘は、
2300グラムしかない、小さな小さな赤ん坊。
けれど、元気を全身にみなぎらせ、泣いている姿にどれだけホッとした事か・・・。
待望の女の子でした。
小さい頃は喘息がひどく、熱が出て幼稚園に行けない日ばかりで、
入院することも2度あり、
お医者様から転地療養を勧められたこともありました。
けれど、小学校に上がってからは、喘息はすっかり影を潜め、
今日まで健康な毎日を送ってくることが出来ました。
当たり前ですが、
子育ては、いい時もあれば悪い時もあり。
一緒に笑ったり泣いたり、
慰めたり、慰められたり。
どれだけ娘のために胸を痛め、そしてそれ以上に、どれだけ多くの幸福感をもたらしてくれたことでしょうか・・・。
私に、「いとおしい」 という感情を教えてくれたのは、娘です。
長かったショパンを終えて、
自分で選んだラヴェルを練習する娘は、
最近、ピアノの音色がとてもやわらかく、
けれどなんだか、凛としてきたような気がします。
特に好きな2楽章は、
古い昔の物語の、美しい絵本の頁をめくっていくような
懐かしく優しい旋律。
夕食時に、
「最近、ピアノが楽しそうだね。」
と話しかけると、少し はにかんで、
「うん、上手くなりたいな、って思う。」
との答え。
それは、
誰かに勝ちたいとか、いい点数を取りたいとか、そういう風ではなく、
ただ、
いい音楽を、もっと深い調べを奏でたい・・・と言っているように、私には思えました。
また少し、成長したんだね。
成長するたびに、
辛い涙や嬉しい涙(辛い方が多かったね!)を流してきた娘は、
いつも人よりはゆっくりのペースなのですが、
ゆっくりだからこそ、
彼女の目の高さで見えてきたこと、気付いたことを
いつも、自分のことよりも大切にして、人に接しています。
それが、相手に伝わろうと伝わるまいと。
そんな子に育ったのが、本当に嬉しい、17歳の誕生日でした。
箱から出そうとやっきになるママと、
いつも隙あらば箱に大切にしまおうとしてくれるおじいちゃん、おばあちゃん、
そしてその狭間で適切にアドバイスしてくれるパートナーに囲まれて、
気を遣ったり、時には小さく爆発したり・・・
けれどやっぱり、みんなを気遣う、少し大人のかなちゃん、
今のあなたを失わないまま、本当の大人になって下さい。
画像は、家族でのささやかな誕生日パーティーのケーキ。
そしてその翌日、久しぶりにお友達と約束して出かける、嬉しそうな娘です。