3/02/2009

セブンティーン






 

なんと、娘が17歳になってしまいました。 

私だって、目をつぶれば、17歳が昨日のような気がしてしまうというのに・・・・・・厚かましいでしょうか?


 娘が誕生したのは、
長かった寒さが急にほどけたような、まさにぽっかりと春が訪れた日。

実家でのんびり朝食を食べている時に、破水!
急いで病院に行って、3時間後に産まれた娘は、
2300グラムしかない、小さな小さな赤ん坊。

けれど、元気を全身にみなぎらせ、泣いている姿にどれだけホッとした事か・・・。
待望の女の子でした。


小さい頃は喘息がひどく、熱が出て幼稚園に行けない日ばかりで、
入院することも2度あり、
お医者様から転地療養を勧められたこともありました。

けれど、小学校に上がってからは、喘息はすっかり影を潜め、
今日まで健康な毎日を送ってくることが出来ました。



当たり前ですが、
子育ては、いい時もあれば悪い時もあり。
一緒に笑ったり泣いたり、
慰めたり、慰められたり。

どれだけ娘のために胸を痛め、そしてそれ以上に、どれだけ多くの幸福感をもたらしてくれたことでしょうか・・・。



私に、「いとおしい」 という感情を教えてくれたのは、娘です。




 長かったショパンを終えて、
自分で選んだラヴェルを練習する娘は、
最近、ピアノの音色がとてもやわらかく、
けれどなんだか、凛としてきたような気がします。
特に好きな2楽章は、
古い昔の物語の、美しい絵本の頁をめくっていくような
懐かしく優しい旋律。


夕食時に、

 「最近、ピアノが楽しそうだね。」

と話しかけると、少し はにかんで、

 「うん、上手くなりたいな、って思う。」 

との答え。


それは、

誰かに勝ちたいとか、いい点数を取りたいとか、そういう風ではなく、

ただ、

いい音楽を、もっと深い調べを奏でたい・・・と言っているように、私には思えました。


また少し、成長したんだね。


成長するたびに、

辛い涙や嬉しい涙(辛い方が多かったね!)を流してきた娘は、

いつも人よりはゆっくりのペースなのですが、

ゆっくりだからこそ、

彼女の目の高さで見えてきたこと、気付いたことを 

いつも、自分のことよりも大切にして、人に接しています。

それが、相手に伝わろうと伝わるまいと。


そんな子に育ったのが、本当に嬉しい、17歳の誕生日でした。


箱から出そうとやっきになるママと、
いつも隙あらば箱に大切にしまおうとしてくれるおじいちゃん、おばあちゃん、
そしてその狭間で適切にアドバイスしてくれるパートナーに囲まれて、

気を遣ったり、時には小さく爆発したり・・・

けれどやっぱり、みんなを気遣う、少し大人のかなちゃん、

今のあなたを失わないまま、本当の大人になって下さい。


画像は、家族でのささやかな誕生日パーティーのケーキ。

そしてその翌日、久しぶりにお友達と約束して出かける、嬉しそうな娘です。