今月は、24インチのテートジュモーの後、初めてシュミットに取り組みました。
このシュミット、大きさは12インチ程のミレットサイズですが、なかなか思うようにドレスが似合ってくれなかったのです・・・。
シュミットはフランスの人形ですが、ジュモーのように強い意志を感じさせるふうでもなく、ブリュのような気高さでもなく・・・どういったものがこの人形に似合うのか、なかなかピンとくるイメージがありませんでした。
そこで、最初に作ってみたのは、ワイン系の落ち着いたカラーで、形はハイウェストのふんわりとしたシルエット。帽子はなしで、リボンで・・・と縫いあがったものを着せてみましたが、どこかしっくりきません。
決して、似合わなかったわけではありません。が、もっと似合うものがあるはず・・・
シュミットは、育ちの良いお嬢さんといった印象ですが、それを安直に捉えすぎたのかもしれません。
そして、一度失敗して改めてこの人形と再び向き合った時、不思議と今まで見えなかったものが見えてきたのです。
ドレスは思い切って生地も形も変え、一からやり直しです。でも、心の中は、とてもすっきり。もっと早く決断すべきでした。
それからは、シュミットは製作過程の試着のたびに、さまざまな豊かな表情を私に見せてくれました。
女の子を想定していた、もう1体のグリーンの目のシュミットは、男の子にしてみると思いがけずピッタリ!最早ドレスを着せようと思っていたことが信じられない程です(笑)。
人形に興味の無い方が読めば、なんて大袈裟!と笑われるでしょう。けれど、私にとっては落ち込み、悩み、想像していたよりも明るい光りの射した1週間でした。