5/21/2008

バイバイ、MINI




 新聞の新刊広告で見た、「クルマのない生活」という本がどうしても気になり、図書館で探したのですが無く、リクエストを入れたのが先週の日曜日。


まさか、その一週間後に自分が愛車を手放すとは、その時は思いもしませんでした。今でもまだ、窓の外にいつものようにあるような気がします。




最近、環境問題の本をよく借りて読んでいました。ヨーロッパの取り組みについて詳しく知る度に、自分の生活を反省し、出来ることはやろうと、小さな努力を毎日の中で実行するようになりました。


そのせいと運動不足解消もあって、なるべくクルマを使わずに歩くようにしていたのです。




すると、なぜでしょう?不思議と毎日がいきいきとしてくるのです。


クルマで出かけるよりも、無駄な動きをしない分、効率よく歩いて用事をこなし、早くに帰宅できました。


帰ってからお茶を一杯飲んで一休み。その後の人形作りもはかどるのです。


なので、「クルマのない生活」というタイトルを見た時、出来るかもしれないと思ったのでしょうか。


以前から、父から「あまり乗らないのに、もったいない」と言われていましたが、なかなか決心がつかなかったのです。




とは言っても、我が家にはもともとクルマが2台あったので、実質的にはクルマが無くなった訳ではないのです。完全に無くすには、かなりの勇気がいります。


大きい車と小さい車、どちらかを無くすとしたら小さい車。それが、私の車だったのです。




けれど、私なりに大変思い出深いクルマでした。初めて自分で得た収入で買った、大きな買い物だったこともあるでしょう。


そして、とてもそのデザインが気に入っていました。


 「よく似合うね。」 と言われる度、本当に嬉しい気持ちでした。




見積もりに来てもらった時、思いがけず、自分で予想していた額の3倍で買い取ってもらうことになったのですが、その代わりに、その日にすぐに、引き渡すことになってしまい、なんとディーラーさんは自分の乗ってきた車を置いて、私の車に乗って帰ってしまいました。
「手離す前に、もう1度だけ、ドライブしよう。」という、小さな願いもかなわぬまま・・・あっという間のことでした。




確かに、我が家には必要の無いものだったのです。けれど、無くなってみて、自分の一部も失ってしまったような気持ちになり、数日体調を崩してしまいました。


環境問題も気になるけれど、車も持っていたい・・・というのは、矛盾していますね。それを思うと、「なんて欲深いのだろう!」と今更ながらにちょっとなさけなくなります。


けれど、せっかく思い切ったのだから、帽子と手袋をして、どんどん歩こうと思うのです。




 肝心の「クルマのない生活」は、まだ図書館には入っていない様子ですが、気長に待って、楽しみながら読むつもりです。


思えば、このタイトルを見た時に、新しいことへの期待が確かに心の中にあったのですから。