「静かな静かなイブです。 田舎の星空もしっかりと興を添えています・・・」
目の前に浮かぶのは、素朴で、限りなく澄みきった空気に包まれた、美しい風景。
手紙の送り主は、先日のクリスマス会にご参加下さった、
画家・Fさんのお母様です。
お母様とは、Fさんの大阪大丸での個展で初めてお会いしました。
お母様がギャラリーにいらっしゃるとはつゆ知らず、
たくさんFさんとお話させていただいた後、
帰り際に、急いで追いかけて来られ、
両手に包まれた,
郷里の最中を持たせて下さったお姿を見て、
郷里の最中を持たせて下さったお姿を見て、
即座に感じ取られたのは、ただただ温かい、そのお人柄でした。
その後、滋賀での展覧会に来ていただいた時にも、
こちらの緊張の糸が、すぐさまほどけてしまうようないっぱいの笑顔!
あれからもう、古くからのお付き合いのような気がしてしまっていました。
息子を思う母の心と
我が家を気遣って下さる、これもまた母性を感ぜずにはいられない
温もりのメッセージ。
1日遅れの聖夜に届いた、
言の葉の贈り物・・・。
そして、夕方に届いた箱の中には、野菜がいっぱい!
こちらも、私が叔母さんのように慕うIさんからです。
葉っぱのついた大きな人参、
店先では見たことの無いような柔らかそうなブロッコリ、
千枚漬けにおあつらえ向きの蕪・・・、
紫キャベツを一玉なんて、これでお正月に、林檎と豚肉の塊を煮よう!
Iさんも、実は昨年の展覧会で、私は初めてお会いしましたが、
母とは古い出会いがありました。
運命の悪戯で再会し、その後、やや(!?)トウの立った箱入り娘である母と私を
慈愛に満ちた厳しさで、見守って下さる大切な方です。
ダンボールの隅に落ちた葉も、なんだか愛おしくて
洗いもせずに口に入れると、噛む程に広がる強い風味と甘さ。
この野菜も、いただいたお手紙も、
通い合う温かさがあります。
そして、そんな心を持った友人と呼べる人が回りにたくさんいることを
心より有り難く思うのです。
誰でもきっと、誰かのサンタクロースになれるのでしょう。
来年は、私もたくさんの人のサンタになれますように・・・。
我が家はいまだ、嬉しい聖夜が続いております。