12/25/2014

クリスマスの本




クリスマス会での恒例、本の交換会。
今年は運よく?二冊ももらうことになりました。

まずくじ引きで当たったのは、 「あらもの図鑑」。
著者は「暮しの道具 松野屋」店主の松野弘氏。
有名な京都の一澤帆布で16年間、鞄作りをされた方なんだそう。





 この包みを開けた時、
 贈り主が誰であるかすぐにピンときて、見事正解!
縮緬作家の亘正幸氏からです。
 

 本のはじめに、このような文章がありました。

 「私はつねに、大量生産品ではなく、また美術工芸品や高級品でもなく、
普段使いの暮らしの道具を求めてきました。」

・・・分かります、その気持ち。
作り手の名も知られぬけれど、
ひとつひとつ丁寧に 昔気質に作られてきたもの・・・
私も、好きなんですよ、そういうものが。


 早速本の中に、欲しいと思っていた鍋敷きを発見!
このドーナツ型の鍋敷きに出会ったのは、
10月に伯母に連れて行ってもらった京都のお店ででした。

ぐつぐつと、美味しそうに煮立ち香るブイヤベースの土鍋の底を、
まあるくしっかりと支えていたのが、これだったのです。






 ほら、同じでしょう?






そうか・・・「ワラ釜敷き」というのだ・・・。
熟練の技で生まれてくるのですね。
 






 「あらもの屋さん」という言葉は、
今はスーパーマーケットにとって代わってしまいましたが
ゆっくり見ていると どれも味があって面白く、
それでいて自己主張し過ぎない存在感が心地よいです。

天然素材が多いからでしょうか?
手に馴染む感じが伝わってきますね。

ちょっとやそっとでは壊れない、
作り手の顔が見えるような、暮らしの道具たち。

素晴らしく豊かなあらものの本。







 準備したものが自分に当たり、
同じく寺山修司を崇める私にパートナーがプレゼントしてくれたのが、二冊目。

これは、既に出ている寺山本とは違って、
少年時代の作品を集めた一冊。

しかも魅力的なのが、自筆の文字にイラストで、
なんとも素敵な詩の世界を覗くことが出来るのです・・・。
 







寺山修司の作品は、映像より文字で読む方が好きなのですが
こうやって見てみると、少年の頃より
視覚的なものにも優れた人だったのだなぁ、と感心します。


…今年は2冊も、良い本をもらってしまって、
フフフ・・・と嬉しいクリスマスとなりました。





そして私が選んだ本は、西村伊作の「愉快な家」。

今年は建築関係の本にしようと思いながら、どれにしようか迷い、
西村伊作が家族と共に暮らすために建てた家の本を選びました。

西村伊作は明治時代に洋服で子供時代を過ごしたハイカラな人。
広大な土地と財産をもっていたので、文化学院を創設したり、
お金に不自由は無かったけれど
自身の建てた家は豪華絢爛ではなく、生活感と気品が感じられます。


この本は、ヴァイオリニストの友人に当たりました。
楽しんでもらえてますように・・・。





さて、来年はどんな本にするかな?
そのためにも、たくさん本を読まなくては!