10/14/2014

虹の彼方に

 



 台風一過。

けれど、まだ晴れたり曇ったりの定まらぬ空模様。
天気と同じく、気忙しい一日を過ごしていました。



キャビネットの中から、取り出したのはエミール・ジュモー。
この、ぎょっとするような強い瞳が好きです。









 人もそうなのでしょうが、
人形は更に見る角度によって表情が変わるなぁと、思ってしまう。


今度は幼い少女のあどけなさ。




 



 人形を作り始めてまだ12年。

いろんな人形を作りたいという欲求が、徐々に焦点が絞られてきました。

もっと奥深く知りたいと駆り立てられる人形のひとつが
このエミール・ジュモー。
 

 落っこちそうな頬っぺたと、対照的な瞳。
そのバランスが絶妙で、惹き込まれるのです。










 






 *





 朝起きて、窓を開けると飛び込んできた虹!

 台風の贈り物?








気が付けば空を見上げることが多くなり、
その度、父を想います。


入院している父に、何もしてあげられなくて
空を見上げることが副交感神経を刺激して、身体にいいことを知り
「空を見上げて!」とメールしたことを思い出します。

遠くにいる相手を思う時、きっと同じ空を見ているんだ・・・と
心を託すということがありますが
その気持ちが初めて分かったのが その瞬間からでした。

今もこうやって空を見上げて
特にこんな虹が出た日には、胸がぎゅっと痛くなります。


素晴らしく大きな虹だったけれど。