6/29/2010

試み




じとじととした湿気と暑さの中、子供のように汗疹を作りながら、
作業しています。

ずっと構想していた、黒い肌の人形。
作りたいのは、高貴な雰囲気を漂わせた、凝った衣装の女の子。

一度目は、窯の温度が上手く行かず、失敗。
二度目、なんとか上手く焼成が進み、今日はかつら作り。




実は、この子は双子でして、
被っている帽子は、先に仕上がっているその姉妹のもの。
撮影に、裸では可哀そう・・・と、少し拝借。
この子には、もっと情熱的な色がいいのでは・・・と考えています。


・・・!

また、心が逸ってしまう・・・・・・!

これからしばらく、この子との対話の時間が続きます。

6/28/2010

セラフィンのダイエット計画




ずっと忙しくて、セラフィンの年一回のワクチンやフィラリア検査に
ひと月後れで、やっと行って来ました。

最近は、フィラリア検査の時に、必ず血液検査が付いてきます。
年に一度、セラフィンの健康状態を詳しく知ることが出来る貴重な機会。

昨年は、腎臓の数値が少し悪いけど、元気そうだし、
水分を多く取らせることを心がけるようアドバイスいただき、
真面目にそれを守った一年。
ところが今年は、更に腎臓の数値が悪化・・・
特に、コレステロールの数値が高い!

「人間で言うたら、まあ、メタボです。」
との先生のお言葉。

・・・一回り大きくなったのには、
薄々気付いてはいたのだけれど・・・・・・。

けれど、食事にはいつも気を付けていて、
先生に内容を包み隠さずお話しても、決して多くはないということ。
野菜も多くして工夫しているし・・・。
とりあえず、おやつにあげている、市販の干し肉をやめてみることに。
少しだけなら、と思っていましたが、
これが原因かもしれない・・・。

3ヶ月で9.5kgから8kgに減らしましょうと、先生と約束。
今日のおやつは胡瓜にしてみましたが、
それはそれで、嬉しそうに食べていました。


セラフィンも、この8月で8才。
少しづつ、以前とは違う、老いの気配を感じ始めました。


病院の待合に貼ってある、トリミング後のワンちゃんの写真の中に、
セラフィンが!

嬉しそうに、笑ってますねぇ。
これから、ダイエットやで!

6/27/2010

九谷もどきのお皿



先日、2度にわたってAさんに、「九谷もどきの上絵付け」を習って来ました。

そして、本日初めておやつをのせて、お茶の時間の登場!
(本当は、上生菓子をのせたかったのですが、近所のスーパーにあるわけも無く・・・
パックの葛饅頭で良しとすることに。 )



Aさん所有の、骨董のお皿から図案を拝借し、少し雰囲気を変えて製作。
こちらは、私の描いたもの。


こっちは母作。
もう少し枚数を作って、活用したいところです。

初めての上絵付けは、人形に顔を描くのとはまた全然違って、
四苦八苦いたしましたが、やはり自作の皿というのは嬉しいものですね。
Aさん、ご指導、ありがとうございました♪

どうせなら、お抹茶でいただこう!などと話していたのに、
買い物から帰ったら疲れて、
「冷蔵庫の麦茶でええか。」
となってしまい・・・あぁ、ナサケナイ!



庭に伸び放題の時計草。
切花にしても、 毎日順番に花を咲かせてくれます・・・が、
今日はどうも、お休みのよう。
そんな日も、あるかな。

6/26/2010

姉妹のような額



母の刺繍は、緻密で絵画的なものがほとんどですが、
こんなフォークロア調のものも、私は密かに気に入っています。

高さが約30cmほどの額縁に入った、小さな作品。
これを見るといつも、
アンデルセンの「雪の女王」という童話を思い浮かべてしまう・・・
雪の結晶のような、アラベスク模様です。




この雪の結晶のような額には、
実は双子の姉妹がいます。

じゃーん!

同じ図案にもかかわらず、印象が全く変わります。
あちらが雪なら、こちらは、太陽!?




 

物静かな姉と 、陽気な妹。
どちらも、それぞれに魅力があり、好きです。
それにしても、これは何の模様なのでしょう?
ヨーロッパの伝統模様でしょうが、
マイセンのブルーオニオンにも似ていますね。

ブルーオニオンは、
中国の石榴の模様を、当時石榴が珍しかったヨーロッパで
「青い玉ねぎ」と間違えたことから、その名が付いたそうですが、
これもそうでしょうか・・・?



夕方、人形の靴を作っていると、階下より母の声。

「夕焼けが綺麗やで~!」

ふと目を上げると、目の前には、それは美しい空が広がっていました。
自然の美しさには、どんなものも敵いません・・・。

6/24/2010

Baby pink




ピンクの衣装が無性に縫いたくて、仕上げたブリュ。
髪をおかっぱに したせいもあり、幼くあどけない女の子となりました。


靴は、まるでアポロチョコレートを思わせる配色。
子どもの頃の大好物!



そもそも、ピンクが、色という色の中で、一番好きな私です。
洋服も持ち物も、ついついピンクを選んでしまうので、
この季節など、雨の日にさす傘くらい、他の色をと思うのですが・・・。
(そう言いつつ、やっぱり、手持ちはピンクだったりします・・・)

少しづつ、趣味も落ち着いたものへと変わりつつありますが、
それでも私のテリトリーには、ピンクがまだ溢れています。






やっぱり、好きだなぁ・・・と思ってしまう。
心躍る、フルートの調べのような色。


6/22/2010

お酒の会・京都編


 お酒の会を、今回は、ソムリエのAさんとHさんカップルが
京都の山奥のとある場所に会場を移して、
企画してくれました。

雨の予報が、いい感じに晴れ!



 会場に着くと、Hさんが出迎えて下さり、
お茶室の方へご案内いただきました。


お茶室の用意が整うまで、
風情あふれる待ち合いで、おしゃべり。

歓談するソムリエAさんと、チャイナペインター Aさん、我が母。


 お茶室の前で、手と口を清めます。
この時から皆、
                                       「どうやんの?こう?これでいいのん?」
と、あたふたと・・・


 最後には、柄杓の水を被ってしまったパートナー


 お茶の先生、Iさんに、お手前と厳しいご指導いただきました。
もう、皆、隣をきょろきょろ見ながらの、そしてその隣も間違っているといった、
お笑い満載のお茶会となりました(笑)。

 美しい所作のIさん
 

Iさんから、ソムリエのAさんに扇をプレゼントされる一場面もありました。
Aさん、9月には、謡の初舞台が待っています!

若さ溢れるソムリエカップルの、AさんとHさん
 


 たまたまお揃いの色になってしまった、私とパートナー。
無作法のオンパレードでした(恥)。
                   

 比叡山の麓という、自然豊かな立地で、
モリオオガエルのタマゴも、お茶室から見えます。


 


 朝一番に準備くださった、美味しい生菓子と金平糖。
金平糖の器が、チャイナペインターAさんの作品でした。          
                                            お茶室に素敵だった金平糖の器


そして、自分では絶対食べることは無いだろう、
京都・菱岩の豪華な仕出し。

上品で、とても美味しかった!

さすがソムリエさんらしく、お酒もこだわりのものが並びます。
最初は、山崎の十何年もの(忘れた)のウィスキーにミモレットを添えて。
なんでも、この山崎が緑の香りと合うとかおっしゃった気が・・・
(もう、全部忘れてしまった・・・ハズカシイ。)







本当に、折角の休日に、何から何まで心づくしの準備をして下さったお二人。
菱岩のお弁当だけではなく、美味しい一品料理も作って下さいました。
「月山」も「鶴の友」も、お料理にバッチリ響き合い、
皆で楽しく交わす会話を更に豊かな時間に演出してくれました。

あ~、楽しかった! 幸せな時間だった・・・!
今回、残念ながらご参加いただけなかった方々、どうか、次回を楽しみにしましょう!


帰宅すると、少し前に帰っていた娘が、
生協からの荷物を全て片付け、洗濯物を畳み、
お風呂を入れてくれていました。
これも、幸せ感を倍増させる、嬉しい気遣い。
かなちゃん、ありがとう~!


6/20/2010

ブラック・チェリーのケーキ


ブラックチェリーがちょうど出回る季節です。

我が家では、
「セラフィンの鼻みたい!」
などと言ったりもしますが、私はこれが大好物。







そのまま食べるのは、もちろん最高、
でも、これをスポンジと一緒に焼き菓子にするのも、一味違って美味なのです。
何より、切り分けた断面のドットが可愛らしくて、
お茶のテーブルにこれがあると、幸せ感が倍増!


「お菓子、何時から作るの・・・?」
と、うろちょろしていた娘、最近料理に興味津々の様子。
それは、私としてもとても嬉しいことなので、
今日はしっかり手伝ってもらいました。


実は、我が娘は、ブラックチェリーが苦手。
なので、彼女の分は、別に乾燥バナナを使ったものを1本、
ブラックチェリーは2本と、計3本のパウンドケーキが焼き上がりました。



庭から、時計草や萩、ヤマホロシなどを摘んで来て、
まだ湯気のあがるような、ホカホカのケーキでお茶を。





前庭では今、スモークツリーが咲き誇っています。
道行く人が、いつも見上げてくれる、幻想的で、
どこかセラフィンを思わせる、お茶目な木。



6/19/2010

ひたすら仕事



思いがけず、年内にもう一つ、作品展示会をさせていただくことになり、
今、ひたすら人形を作る日々が続いています。

作品展は、一回一回が、自分の作ったものを見ていただく
大切な機会。
どれもおろそかにならないよう、
気持ちを引き締めて作業しています。

ここのところ頭痛が続いているのは、
風邪ではなく、どうやら根を詰め過ぎているせいのよう。
分かっちゃいるけど、それでも朝から晩まで人形に向かう毎日。

でも、
人形って本当に可愛いなあ・・・と、
作りながらも、ついつい笑みがこぼれてしまう。
一生ずっと作り続けていたいと思うものに出会えたこと、
そして、人形を作っていられる今日が本当に幸せで、人生につくづく感謝します。
家族にも、周りの支えて下さる方々にも、
そして特に、我が父に感謝!
(明日の父の日を前に。)



届いた絵手紙には、素朴で小粋で、ちょっと愉快な酒器。

「友と楽しく   22日に 」

ふふふ、と思わず笑顔!

送り主は、お茶の先生のIさん。
着物姿も美しく、竹を割ったような、 清々しいお方。

22日には、京都の隠れ家で、お友達のソムリエさんが企画してくれた、
お茶とお酒を楽しむ会があります。

友と楽しく・・・なんとも言えず、嬉しい気分!


画像は、ブリュ・ブレベテ。
ブリュといっても、優しい表情の人形です。

6/17/2010

ドイツのお嬢さん


先日のコットンのドレスは、このドイツのお嬢さんのでした。

人形をお好きな方は、フランス系の人形を好まれる方が多いのですが、
こんなドイツの素朴な表情の子も、
ホッとするようで、私は好きです。

ちょっと、近所にいそうな女の子という感じで、親近感。


そういえば、私が初めて手にしたアンティークドールは、
ドイツのシモンハルビックのものでした。
体長が70cm以上もある、とても大きな人形。
アンティークの人形、それもシモンでも
ハンドヴェルクの刻印の入ったものが欲しくて、
探してアメリカから送ってもらった思い出の人形。

家に到着した時、少しイメージが違うと感じました。
けれど、初めて手に入れたアンティークの人形、
打ち消すように、「大切にしなければ・・・」と思いながら、数年が経ちました。

結果的に、私はその人形と(人形も私と)、何故か打ち解けることが出来ず、
気に入って下さった方に、お譲りすることとなってしまったのです。

幸い、新しい持ち主さんは、その子を大変可愛がってくれました。
そして、その時初めて、人形には相性というものがあり、
それはお互いにとって、とても大切なことだと知ったのです。

今思えば、憧れだけで心の準備も出来ていないのに、
焦って迎えた人形だったのかもしれません。
アンティークの人形を持ちたいと思う欲望は、
それを境に 無くなりました。
多分、その歴史や重み、それぞれの人形が背負ってきたものを
丸ごと受けとめる度量が、私に欠けていたのでしょうね。

以来、自分で人形を作り続けているのですが、
この子たちは、まだ真っ白な存在です。
これからその水晶のような瞳を通して、いろんなものを見、聴き、
歴史を作って行くのでしょう。




ここ連日、窯作業が続いていますが、
明日の朝には、ブレベテやアーティー、ブリュ・ジュンの3体が
焼き上がります。
目をいれて、命が吹き込まれる、楽しい作業が待っているのですが、
ここ数日、頭痛が続いていて、
なんとなく体調が思わしくありません。

今日はそれに加えて、関節痛が・・・
もしかして、風邪?
やらなきゃいけない作業が山積みな上に、
出かける用事も2,3あり、
なんとか早くすっきり治したいところです。


6/16/2010

豆粒のような・・・



今日は、一日中鋳込み作業に精を出していました。

電気ドリルを使って粘土を攪拌し、
重たい石膏型に流し込んで、ほどよく表面が固まってきたら
石膏型を持ち上げ、口にはストローを銜え、
空気を送り込みながら排泥する作業・・・

大変です、はっきり言って。

この作業のお陰で、管楽器などでよく聞く、
鼻で空気を吸いながら口から同時に吐く技を習得いたしました。
(この排泥作業でしか、発揮出来ないのが残念ですが。)

そして、何時間も立ちっぱなしなので、
足がエコノミー症候群のようになります(涙)。

でも、人形一体が出来上がるまでの、これはほんのさわりの作業。
まだまだ、苦労が待ち構えているのです!

・・・でも、この苦労こそが、やり甲斐のあるものなのですが・・・
やっぱり、好きなんですよね・・・。


画像の、豆粒のようなベビードールは、手と頭以外は、布で出来ているのですが、
以前作っていたものより、ボディを小さく、そして赤ちゃんらしく変えてみました。
ただいま、試作段階。

ボディに詰めたペレットの重みが、
手のひらに心地よく、不思議と愛おしい・・・。

今回、黒い肌の子も、作っています。
自分でも、どんな雰囲気に仕上がるか、楽しみでなりません!

6/15/2010

6月の雨音



近畿も梅雨入りし、今日の大阪は、雨音に包まれています。


こんな日は、「雨の歌」を。
ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」

人形の作業をしながら、美しいヴァイオリンの調べに耳を傾けます。



以前、ヴァイオリニストの友人のY子さんにお願いして、
この曲が大好きなパートナーと、我が家で合わせててもらったことを
思い出します。

その半年後、偶然にもY子さんは
ステージでこの雨の歌を演奏することになり、
ホールに聴きに行ったのでしたっけ・・・オールブラームスの夜でした。




ブラームスのこの曲には、雨の憂鬱さは微塵も無く、
庭に咲く紫陽花のように、清々しく希望に満ちた音楽です。





雨に感謝しながら、リピートして聴きました・・・。