10/29/2009

藤田哲也 日本画展

 昨日は、心斎橋まで2つの展覧会を見て来ました。

1つ目は、大丸ギャラリーでの「藤田哲也日本画展 ~放心~」。

藤田さんの絵は、院展や大阪のギャラリーで目にする機会が何度かありました。
愛知芸術大学出身の方で、リーガロイヤルでの卒業生のグループ展のお手伝いをさせていただいた時にも、作品を見せていただいてはいたのですが、お会いするのは初めてでした。

藤田さんの絵は、木漏れ日や水のきらめきがとても優しく、どれも心落ち着くものです。
中でも、馬を描いたものが、印象に残りました。
母曰く、「馬の気持ちになって描いてある!!」。
お聞きすると、やはり馬が大好きで、馬年のお生まれだそう。私も戌年だから、犬が好きなのかしらん?

DMの「春、のぞく。」という絵を見れば感じられるように、見るものが、ストーリーを思い描きながらしばし佇んでしまう・・・そんな、絵を楽しめる穏やかな空気が、ギャラリー全体に流れていました。

初対面と言えども、共通のお知り合いが多かったので、楽しくおしゃべりさせていただきました。
様々な話題の中でも、「エアデールテリア」という言葉が出た時は、テリア好きとしては、ややコーフンしてしまいましたが(笑)。

藤田さんの絵には、ちゃんと藤田さんの感性あふれる個性がきらめいていて、それが本当に素晴らしいことだと感じました。
その大切なものの無い絵、残念なことに、世の中には結構多いのですから。

個展には、「放心」とタイトルが付けられていました。

心を放つ・・・・・・確かに、絵を描くのも、ものを作るのも、心を放ってインスピレーションの中で行う作業だなぁ・・・心を放つ・・・   気が付けば、何度も心の中で思い返していました・・・。

藤田哲也 日本画展 ~放心~

10月28日から11月10日(火)まで 
最終日は五時まで
大丸心斎橋店 南館8F 特選ギャラリー


 次に向かったのは、なんばの御堂筋ギャラリーです。藤村明光さんの市松人形展の最終日に駆け込みました。

入り口に、思わずこちらも笑ってしまうようなにっこり笑顔の男の子の人形。
自分のとは違う市松人形は、勉強になることも多く、ゆっくりと見させていただきました。
2階で、明光さんが一生懸命人形を製作されていて、説明は一緒に縮緬細工を展示販売されていた方がしてくださいました。3mm四方の布も、無駄にしない!というお細工ものは、気が遠くなるような小ささで、「好きじゃないと出来ない!」とおっしゃるのを聞いて、本当にそうだなぁ~と実感。

好きじゃないと出来ない、好きこそものの上手なれ・・・となりたいものだと自戒。

それにしても、久しぶりに難波になんて出ると、疲れた!しばらく家にこもりたい気分です。
けれど、良い刺激をたくさん受けた、秋晴れの良い1日でした。
 

10/26/2009

シューマンの調べ


今日は、今とりかかっているブレベテの帽子をあらかた作り、
全体のバランスを見るのに、靴作りをしていました。

ずっと使っている木槌が、革をたたくたびに木屑が出るようになってしまい・・・
そろそろ新しいものを買う時期なのでしょう。
厚みがあるわりに、柔らかい革だったので、
早くに仕上がりました。


靴作りのお供の音楽は、
先日パートナーがブログに書いていたシューマンの歌曲が
どうしても聴いてみたくて、買って来てもらったもの、
ルチア・ポップの「シューマン歌曲集」。

最初の「女の愛と生涯」で人生の喜びと悲しみを共にし、
その後は心躍る歌曲が続きます。
秋にぴったりの、お気に入りのCDとなりました。(そして、嬉しい廉価版¥1200!)



小麦粉1kg分、焼いたスコーン。

くるみ、レーズンとクランベリー、ローズマリーとベーコンの3種類です。
我が家のスコーンは軽くてサクサク、いくつでも食べられるのが怖いところ(涙)。
いろんなレシピを試しましたが、
ここ2年くらいは、このレシピに落ち着いています。
コツは、最後にたねを20回こねることでしょうか?
(それ以上やると、グルテンが出てダメです。)

10/23/2009

シャーレ水ヶ浜


近江八幡にある、「シャーレ水ヶ浜」

「ここの夕日が、本当に素晴らしいいんです。」と
教えてくれたお友達の案内で、到着した時は、ちょうどよい頃でした。

花でいっぱいの前庭を抜けて店内に入ると、驚きの作りになっています!
オープンテラスは、琵琶湖を200度くらい見渡せそうでした。
こちらに、写真があります。
素晴らしい眺望の前で、カフェオレを飲みながら
ただただ、湖面の凪と夕日に感動していました・・・。





お店の下の小さな入り江には、アヒルや鴨がたくさんいます。
すぐ傍まで降りて、見ることが出来ます。


言葉はもういりませんね。
連れて行って下さったお友達に感謝しつつ・・・。
 

10/22/2009

信楽へ


来年の滋賀での展覧会に向けて、
母が刺繍の小さな椅子を作りたいということで、
滋賀のアンティーク家具屋さんに出かけることに。

それを聞いて、滋賀の道先案内人であるお友達が、
わざわざ一日、お付き合いくださいました。


まずは、家具屋さんのある信楽へ。
久しぶりにたくさんのアンティーク家具を見て、目の保養をした後、
すぐそばにある陶芸家小川顕三さんのアトリエに連れて行って下さいました。

アトリエには、素晴らしい山荘があって、
そこで持ち込みの食事も楽しんでよいそうです。

到着して車を下りたら、まず、そちらへ。
爽やかな緑の階段を、竹の杖をお借りして上ります。


山荘が見えました!


お邪魔しま~す!




山荘に入って二階に上がると、目の前に広がる景色にビックリ!
180度の素晴らしい眺望です。


木々も美しく色付いていました。

そして、嬉しいことに、お友達が手作りのお弁当を用意して下さっていました。
この15年、毎日娘のお弁当を作っていますが、
誰かに作ってもらうなんて、どれだけぶりでしょう!
ほどくのが惜しいくらい、可愛らしく包んでありました。



風呂敷の中には、これまた素敵な演出。
このスプーンは、何に!?
高まる期待・・・



「わぁ~!!!」

もう、大歓声でした(笑)。
嬉しくて嬉しくて・・・こんなに綺麗なお弁当、作って下さったんです!

美味しいおこわには、大好きな栗がたくさん!
母の好きな赤蒟蒻と、鶏のロール、生麩、
そして柿の中には、大根おろしと柿と胡瓜の和え物が・・・
しかもこの柿、先日差し上げた我が家の裏庭の柿だそうです。
こんな素敵な活用方法があったとは・・・今度是非、真似させていただきます。

秋の紅葉のはじまった木々を見ながら、いただいたお弁当。
どれも美味しくて、お腹も心も満たされた、豊かで忘れられないお昼でした。


山荘のキッチン。
こんなところで毎日お料理出来たら、幸せですね~。


廊下や奥には、小川先生の作品が置かれています。
どれも素敵でした。

そして、このお風呂・・・!!!


ゆっくり山荘を楽しんだ後、アトリエを見せていただきました。
この大きな窯は、私の小さな窯と同じく、1200度で焼き上げるそうです。
私の窯でも、陶芸作品、焼けるのかなぁ???


小川先生は、まるで信楽のタヌキのように、
ユーモラスで優しく、本当に良い方でした。
作品にも、そのお人柄がよく表れていました。
また、遊びに行きたいな~と、今日の出会いを感謝しつつ、
お友達の車で、一路近江八幡へ!(つづく)

10/20/2009

絹の音



 昨夜、布団の中での読書中、「絹を裂いたような悲鳴」というくだりがあり、「おぉっ!」と思いました。
何故「おぉっ!」となってしまったかというと、すぐにその音が浮かび、ぴったりの表現だと感じたからなのですが、今の時代、「絹を裂く音」を聞いたことがある人は、少ないのではないでしょうか?

人形の衣装には、洋人形も和人形も絹地を用いますので、私はたまたま、その音をよく知っています。

古い着物の、縮緬と裏地の紅絹を裂いて解くときにも必ずその音を聞きますし、生地屋さんでも、年配の店員さんなら、少しだけチョンと鋏を入れ、その後慣れた手つきで裂いてくれます。

まさに絹ならではの音なのですが、言葉にしようとすると形容し難い・・・やっぱり、女の人の悲鳴というのが、上手く言い表しているなぁ、と思いました。


日々、絹を扱うには、私の手はがさがさと潤いが無く、もう今の季節からあかぎれが出来ています。
皮膚科で薬を出してもらっても、何度か通ううちにお医者さんから 「あなた、布か紙を扱う仕事をしてるんじゃない?」と言い当てられてしまいました。
1日中、薬を塗るように指導されても、薬を塗ると、絹の生地に油分がついてしまうので、日中は薬をサボってしまうのです。鋭いお医者さんに、脱帽でございます。

そんな私の、今触れている絹の布地・・・しばらく忙しく、なかなか取りかかれませんでしたが、やっと進行中のブレベテの衣装。
まだ、袖も付いていませんが、自分の中でだいぶ路線が見えて来ました。
これから並行して帽子や靴(今履かせているのは、仮のもの)を作り、イメージを膨らませて行く楽しい時間が待っています・・・。


最後に・・・今日、クッキー屋さんで母がもらってきた、ハロウィンのおまけ。
かわいいうさぎのクッキーを見て、なんだか子供のように嬉しくなって、心がなごみました。


10/18/2009

薔薇づくし





秋は薔薇が美しい季節です。
春よりもおとなしやかですが、秋の少しひんやりとした空気に
香りがしっとりと纏わるようです。




部屋に香りを漂わせたくて、ひと枝鋏を入れる時
必ず棘は、指に痛みを残します。
一輪の薔薇の、心がそこにあるのでしょうか・・・。

その見た目の美しさはもちろんですが
香りや棘も、薔薇の魅力の一つ。
むしろ、そんな茨の部分に惹かれたのが
中井英夫


植物学者を父に持つ中井英夫は
自宅の庭を「流薔園(るそうえん・精神病院として、小説にも登場)」と名付け
自らを流薔園園長と名乗り、
作品にも
薔人(ばらと)という登場人物があったり
薔薇への供物
薔薇幻視
流薔園変幻
薔薇にまつわるものは数知れず・・・。

中井英夫の薔薇は、美しさとそれを上回るかの毒と儚さを感じさせます。

「咲き誇る薔薇の地面の下の、根に絡み締め付けられて息絶えたい。」
そう願う登場人物は、きっと作家本人なのでしょう。


読書の秋ということで、本についての独り言が続きました。
冬がやって来ると、
ベッドの中での楽しい読書は、悲しいかな手がかじかんで
徐々に短縮されて行くのです・・・。

10/16/2009

うみうしマフラー完成


途中、追加の一玉を取り寄せしたりしながら、
この秋・冬の自分用プロジェクトその1が完成しました。
「Sea slug scarf (うみうしマフラー)」と勝手に命名。


余裕を持って巻けるように、もともとのパターンより2模様編み足し
周りの模様も様子を見ながら変更。
糸もざっくりしたものにしたので、随分違う雰囲気になりました。

編んでいる時は、
仕上げにスチームをあててなだらかに・・・と思っていましたが、
このデコボコ感が気に入り、そのままにすることに。
裏・表は無いので巻きやすく、
格好も付けやすいので、寒くなったら活躍してくれそう!
トリミングに、ピンクの手持ち糸をプラスしたので
私らしく(ピンク大好き)なりました。


なんといっても、この長い周囲を、輪針4本を使って編む仕上げが大変!!
途中で数えるのをやめましたが、1000目以上ありました。

次は、編みこみの帽子でも編もうかな・・・。

10/14/2009

人形展と北浜散策

 ビスクドール展が大阪であったので、ユリユリさんをお誘いして、出かけて来ました。
自宅で一人で人形を作っている私は、なかなか他の方が作られた人形を見る機会が無いので、ちょっとドキドキしながらギャラリーへ。

一歩入ると、ずらりと並べられたお人形達!教室展だったので、指導された先生とたくさんの生徒さんによる人形が、たくさん出品されていました。
どの人形も、大切に愛情を持って作られたことが伝わってきて・・・やっぱりいいなぁ・・・と人形に対する思いを熱くしました。
明日から、また頑張って(そして人形の声に出来る限り耳を傾けながら)作ろう!と、良い刺激を受けて、ギャラリーを後に。


お昼は、北浜のベジキッチン・やまつじへ。

八百屋さんがされているので、隣には、ちょっと珍しい野菜を販売しているエリアが併設されています。
レストランは、過去に行った時に、「ランチ、売りきれ終了しました。」ということで、食べることが出来なかったことと、連日行列ということで、きっと美味しいのだろう!と話の種も兼ねて入ってみました。

しばらく順番を待って、テラス席でいただきましたが、最初に出てきたアンティパストは全て野菜。
八百屋さんにつき野菜がウリのようですが、調理法も特に凝っている事も無く、家でいただくのと変わらない普通の味。


ふかして塩をかけたお芋
4分の1(!)に切ってドレッシングをかけたプチトマト
固めのピクルス

 続けて出てきたリゾットも、野菜が多いかな?というくらいで、ごく普通の味。


野菜とあさりのリゾット

この店がこんなに連日行列ということは、皆さん、家で野菜を食べてないのか!?そんなに野菜づくしのレストランが新鮮なのか!?と思いました。
このお店をちょっといやだな、と思ったのは、私達のテーブルの係だった女性店員さんが、客への配慮に著しく欠けた人だったことも、大きく影響しているかもしれませんが・・・。

料理の味もさることながら、接客というのはその店へのイメージとして、非常に大事なことだと思います。
あれが、笑顔の素敵な思いやりのある店員さんだったら、ここに書く料理の批評も、「家で普通に食べれる料理」から、「素材の味を活かした調理」に変化したかもしれないのに?
テラスの席が爽やかだったことと、ユリユリさんとのおしゃべりが楽しかったのが救いでした。

その後、W氏の麻の葉工房へユリユリさんをお連れしました。
博学で親切でお優しい、W氏とユリユリさん。共通点のたくさんあるお二人を、ゆっくりお引き合わせしてみたかったのです。
工房では、W氏新作の中原淳一を思わせる、とても素敵な羽子板を見せていただきました。もう、瞬間に「先生、今度わたし、これ作りたい!!」

押し絵の羽子板・・・昔から憧れていたのです。
夢野久作の小説に、「押し絵の奇跡」というものがあります。
なぜか、「新青年」に載っている小説が大好きだった高校生の頃、そんな本の中から押し絵というものを知りました。20年後に、自分が押し絵を習うとは思ってもみませんでしたが!)

「押し絵と旅する男」を書いたのは、江戸川乱歩ですが、どちらも珠玉の物語です。

麻の葉工房に話を戻しましょう!
こちらの工房にお世話になるようになって、もうすぐ2年になります。
国登録有形文化財の古い建物の一室にある、W氏の宝箱の様子は、こちらにユリユリさんがアップしていらっしゃいます。(私は、過去の日記に・・・)
最近出た、W氏の新刊「和布のカルトナージュ」にサインをしていただきました。(ここには、母がお手伝いした箱が、一つ掲載されています。)

W氏から、嬉しいプレゼントを2ついただきました。
1つは、人形にぴったりサイズの、アンティークの貝ボタンをたくさん!
W氏のお師匠さまの形見の品の一つを、私に分けて下さりました。大切に、大切に使わせていただきます・・・(嬉)。
そして、別冊太陽の人形特集号! わぁ~い! 今夜は、これをめくりながら、秋の夜長を楽しみます。


 工房を後にして、W氏おすすめの、ザ・北浜1Fのエルマーズ・グリーン・カフェへ。

こおばしい珈琲の香り溢れる店内で、好みの濃いめのカフェオレと、生姜とパイナップルのケーキをいただきました。これがとても美味しくて、是非家で作ってみようと嬉しい収穫。
そしてこのお店、雰囲気がとても清々しく、店員さんも親切(ココ重要!)。
リピーターになること間違いなし!

10/13/2009

源氏供養


 清々しい秋晴れの日、お能に出かけて来ました。
演目は「源氏供養」、紫式部を舞われるのは、母の先輩のIさん。(先日、貴重なリハーサルを見学させていただきました。)

能楽堂の入り口で、私の縮緬細工のお師匠さま・W氏と合流。
皆で並んで、見せていただきました。
ご親切にもIさんから、事前に源氏供養の台詞のコピーを送って下さったものがありました。それを持参していたのと、リハーサルで一度見せていただいていたこともあり、舞台の様子も台詞も、堪能・・・。
独特の空気の舞台は、改めて伝統芸能の魅力を教えてくれました。
日本に生まれながら、知らないことばかりの私は、また一つ、もっと深く知りたいと思えるものに出会えたのです。

それにしても、Iさんの堂々とされて、姿の素晴らしかったことといったら・・・どれだけ丹念にお稽古を重ねられたことでしょう。そして、どんなに大きなプレッシャーを抱えていらっしゃったのでしょうね・・・。
けれど、それらを本番でプラスの力に変えていくことが出来ないと、こんな大きな舞台はつとめられないのかもしれません。
そう確信させてくれるほど、舞台のIさんには、紫式部の霊のようなものが宿っていたと感じました。

終了後、最近Iさんの勧めで謡を始められた、京都のお酒のソムリエ・Aさんと合流して、みんなでお茶を飲んで、楽しくおしゃべりして帰宅。
爽やかで凛とした秋の空気が、Iさんの姿と重なった、素敵な休日となりました・・・。

実は、その前日から、昼食の秋刀魚の骨が喉にささって炎症を起こしていた私。連休で病院にも行けず、痛みで気分も落ち込み気味でした。
今朝は一番に耳鼻咽喉科に行き、ゲ~ゲ~いいながら、深く突き刺さっていた骨をお医者様に見つけて抜いていただきました。
魚の骨が引っかかったら、ご飯を丸呑みしろと言われますが、ここ2日でいろんなものを丸呑みしていた私。でも、それが逆に悪かったようです(涙)。
どうぞ皆様も、美味しい秋刀魚の長い骨にはお気を付け下さいませ。

10/12/2009

グルメマフィンと祖母訪問


 3連休初日の土曜日、お昼と3時兼用に、グルメマフィンを焼きました。

特徴は、普通のマフィン程に甘くなく、パンに少し近いこと。
コーンフレークを細かくしたものと、4つ切りにしたプチトマト、クリームチーズ、ソーセージ、そして庭のバジルの葉を入れて焼き上げます。今思い出しましたが、黒胡椒を入れ忘れてました・・・!
マフィンの紙カップは、常時ストックしてありますが、百均に寄った時に必ず買います。最近では、百均でもお店ごとにいろんな柄の紙カップが売っていて、なかなか楽しい。
ランチ代わりということもあって、大きめのカップで焼きました。


次の日、マフィンと庭の金木犀の枝をお土産に、祖母を訪問。
たまたま、施設の方達みんなで、日向ぼっこしながら、町内の子供神輿を待っていました。


小さな男の子が握手をしてくれて、子供の大好きな祖母は、とても嬉しそうでした。
戸惑い気味に差し出された小さな手を、両手で優しく握り返していましたっけ・・・。

祖母の暮らすホームは、職員の方達も皆さん明るくて、よく気配りされる方ばかりです。
私達が祖母に会いに行くのは週に1度ですが、それ以外の日を安心して過ごせるのも、こちらの職員さん達のお陰です。
職員さん達に感謝、そして、いつも穏やかな祖母に感謝。

10/09/2009

ベスト完成と、次なるプロジェクト!


先日、娘のベストが出来上がりました。

仕上げの袖ぐりが、少し大き過ぎたため、
この英文パターンを図面に起こすのと引き換えに、
母にそこだけやり直してもらいました。
(今考えれば、図面に起こす方が面倒だったかも・・・)

けれどおかげさまで、ちょうど良いサイズに仕上がりました。

ポーズをとる娘


このベストを着て行ったら、
「あら、これ手編み!?珍しいわね!」
と、ある一定年齢以上の人達(つまり、先生方)からの声かけが
あったそうです。

そうか、確かに若い人は、手編みのものを見ても、
そうと気付かないかもしれませんね。
となると、今の時代やはり珍しいのかしらん。
そういえば、母くらいの年齢の方でも、
周りには編み物をしている人は、あまりいないなぁ・・・。

このベスト、ウール100%のとてもやわらかい毛糸で、
5玉¥1150で出来ました。お得感満載のベストです。

ユニクロに行けば、
同じくらいの値段で機械編みの綺麗なものが揃う世の中ですが、
編んでいる時間というのが、私はなんとなく好きです。
(もちろん、ユニクロも好きですが(笑)。)

自分のものを編むより、人に編んであげる方が
より優しい気持ちで編めます。
喜ぶ顔を見たいからかな?
と言いつつも、次は自分用のものを始動!↓




このちょっと不思議な形、全部糸を切らずに続けて編んでいます。
四角い形をもう少し編み足して、その後更なる変化をとげる予定。
Rippleという海外パターン。

出来上がり予想図

10/07/2009

アップル・クランブルケーキと森茉莉の秋



 秋になると、紅玉を箱で買います。

その小さくて酸っぱい紅玉を使って、
アップル・クランブルケーキを焼きました。

林檎を煮て、その上にそぼろ状にしたクッキー生地(クランブル)を散らし
20分程焼くだけの簡単なものですが
林檎の酸味と、甘いクランブルのサクサク感が美味しい、
秋にぴったりのお菓子です。

初めて焼いたのは、高校生の頃。
今でもその頃のお菓子の本は、料理本の棚に並んでいます。


それにしても・・・
「林檎」という字を見ると、
それが持つちょっと甘酸っぱいような風情がいいなぁ・・・と思います。

鴎外の娘、森茉莉の文章には
漢字にしてみると、耳で聞くよりも格段にそのものが美しく感じられるような
そんな言葉があふれています。

例えば、エッセイ「貧乏サヴァラン」なんかをぱらぱらとめくってみると、
心の琴線に響く言葉がつぎつぎと目にとび込んで来ます。

洋杯 牛酪 洋袴 肉汁 瑞西製チョコレート 薄荷糖
羅馬字 火熨斗 挽茶色 羅典街 などなど・・・

もっと素敵な言葉がいっぱいなのだけれども、
旧字が多いため、変換できず・・・
旧字は、それ自体が雰囲気のあるものなので、
無理に変換すると損なわれますしね。

もちろん、これらの言葉には、旧字体の読み仮名がふってありますが、
それがまた、いいのです。

秋は、森茉莉の文章を読む。
それだけで至福の時。


* 彼女の小説は、耽美の極みで私は大好きですが、パートナーに読ませてみると、「あの纏わり付くような文体がダメ。」と、珍しく拒否反応を示しました。
けれど、誰にでも受け入れられるわけでは無いから、森茉莉は良いのです。
でも、エッセイならきっと、楽しんで読んでもらえるように思うのですが・・・!


10/05/2009

雨の中・・・


 ここ急に、秋が深まりつつあるのか、朝夕が冷えて来ました。
昨夜は急いで毛布を出し(セラフィンも毛布を出してもらいました)、就寝。
夢の中でも、トイレを探している夢ばかりみて、そのたび起きてトイレに通い・・・今からこんなんで、冬はどうなるのでしょうね(涙)。


明日で娘の秋休みも終わります。

そういえば、おじいちゃんとランチの約束をしていたのに、毎日バタバタと過ぎてしまい、行けなかったね、と娘。
あぁ、そうだったねぇ・・・受験が終わったら、なかなかゆっくり会えないおじいちゃんと、笑顔でお昼を食べられたらいいね、と話していました。
楽器をやっている子は、なかなか休みが無いのでかわいそうだなぁ・・・と思い、今日は隣町に買い物に連れ出しました。

美味しいパスタのランチをとって、1時間お互いに自由行動。
約束の時間に待ち合わせ、もう古くなっていたので娘の新しい傘を選び、最後は本屋へ。
手にとって見ていた本を「図書館にあるんじゃない?」とつい言ってしまったので、結局娘は何も買わずに帰宅しましたが、余計な一言だったかなぁ・・・と思ったり・・・。

明日は、ピアノとソルフェージュの合間に図書館に行こうね。
私も、読む本が無いので、借りに行きたかったんです。


画像は、今衣装を縫っているブリュ・ブレベテの女の子。

最初はペパーミントグリーンのチェックのシルクで作っていましたが、どうしても作業が乗らず・・・
ウィッグを作り直して、赤のシルクに替えたら、少し気持ちが前向きになって来ました。
作業していて、乗らない時は、何かが違っているサインのように思います。
それぞれの人形の表情を見つめていたら、どうしたらいいのかは人形が教えてくれます・・・。

10/04/2009

素朴なお人形





 先日ブログに、写真写りの悪いドイツ人形と書きましたが、今日はまだ、表情がよく写ったように思います。
ちょっとぶすっとして、もの言いたげで・・・。

この子にちょうどいい麻の布を見つけたので、簡単なワンピースを作り、これまたシンプルなカーディガンを合わせて編んで、出来上がり。
後は、お供の愛犬を作る予定ですが、それはもうしばらく間を置いて・・・。

ドイツの人形には、素朴な生地がよく合うなぁ・・・と思います。
ちょっと豪華な衣装を合わせた時もありましたが、その時も生地はシルクで無いものを選びました。


ちょっと豪華版の衣装


 あと何体か、この素朴なドイツっ子シリーズを作ります。
コンセプトは、それぞれが愛犬を連れているというもの。 みんなが 「うちの犬が一番だよ!」と言っているような、楽しい空間を作りたいです。
羊毛で、いろんな犬種を作って行きます。