10/25/2007

夜の訪問者?



 ここ2、3ヶ月程、我が家には夜な夜な訪問者があります。

いつもほぼ決まった時間に裏庭に現れるのは・・・なんとタヌキ!いつも必ず2匹仲良くパンをもらいにやってきます。初めて来た時は、まだ小さい子だぬきだったのに、もうすっかり立派な大きさに成長しています。早いですね。

このタヌキ達、大抵パンをちぎって投げてやるのですが、たまにりんごの皮などにすると・・・食べないのですねぇ・・・イマドキのタヌキです。

エサをもらう時、いつも2匹で、前に行ったり後ろに下がったりを繰り返しているので、我が家では「染之輔・染太郎」と名付けて、セラフィンに続く第2・第3のペットのように可愛がっているのですが、この新入りのペットは、セラフィンが食べているよりよっぽど美味しいものを毎晩もらっています(笑)。セラフィンには内緒!

10/24/2007

葛飾北斎展

 娘が短縮授業だったため、待ち合わせをして通学用の冬コートを選ぶことにしました。

娘の通う学校は、街中から少し外れた山間に位置することもあり、冬は底冷えのする寒さです。
今年の2月の受験時には、やや心細さもあったのでしょうが、それでも吹きっさらしのバス停で本数の少ないバスを待っている時は、本当に凍えるようで、震えが止まりませんでした。
急に寒くならないうちに、準備です。

待ち合わせは1時頃だったので、それまで高島屋で開催されていた、「画狂人・葛飾北斎」をみました。
画狂人といえば、ホルスト・ヤンセンの絵と人生について書かれた「画狂人・ホルスト・ヤンセン」がまず浮かぶのですが、彼は北斎を大変尊敬していたそうです。
この本、出版されてすぐに図書館から借りて読みましたが、今回の展覧会のタイトルはその本からのもじりだと思っていましたが、調べてみると「画狂人」とは、北斎の号の一つだったそうです。こちらが本家本元だったのですね。

さて、展示されていた北斎の版画は、見渡しただけでもかなりの数があり、見応えがありました!
描かれている人物のポーズが、どれも絶妙のバランスを保っていて、とにかくセンスに溢れていました。ヤンセンやゴッホが師と仰いだのもうなずけます。
けれど、影響を受けたはずのヤンセンの絵は、エゴン・シーレのような、やや不健康でねじれた感じなのですが、北斎の絵はずっとストレートです。
江戸時代にタイムスリップしたかのような、当時の様子が蘇るような、いきいきとした雰囲気でした。

夢中で観覧していたら、突然娘からメールが・・・まだ約束の時間までかなりあるというのに、もうすぐそこまで来ているということ。なんでも、もう1時間あると思っていた授業が実は無かったそう・・・まったく・・。
急いで会場を後にしましたが、後ろ髪引かれる思いでした。けれど、随分と心の栄養になりました♪
ランチの後、娘のコートはぴったりのものを無事見つけ、ついでにクリスマス用のワンピースもゲット。
もう、いつ冬が来ても大丈夫!

10/22/2007

ムストネンの演奏会

 京都コンサートホールにて、オリ・ムストネンのピアノを聴きに行ってきました。
ムストネンの演奏は、以前、ラフマニノフのピアノソナタを弾いている映像を見た時に衝撃を受け、聴く機会があれば是非!と思っていたので、とても楽しみでした。
 曲目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番。
これは、私にとっては思い出深い曲で、娘を初めてクラシックの演奏会に連れて行った時の曲です。
あれから10年の月日が経ち、娘ももう、高校1年生!
学校帰りにコンサートホールで待ち合わせなんていうのも出来るようになり、嬉しさと、成長したなぁ・・・としみじみ思う気持ちと・・・。

 ムストネンのピアノは、まず目で見てその独特の動作にビックリします!笑ってしまいそうになる時もあるのですが、流れてくる音は繊細で美しく、感情豊かです。
ベートーヴェンの3番も、今まで聴いたことのないような個性的なものでしたが、飽きることなく3楽章まで引き込まれました。ああいう演奏もあるのか・・・と目から(耳から?)うろこです。
¥2500の一番安い席だったので、ほぼ最後列だったにもかかわらず、その独特の動作もはっきり見えましたし、ムストネンを堪能した夜でした。
今度は是非、オケとではないソロの演奏を生で聴いてみたいものです。素敵な秋の夜でした♪

10/18/2007

ビスクのボディ


 心待ちにしていたドイツのモールドが届きました!嬉しくて、昨日は一日鋳込み作業を・・・。


人形は、1体作るのに、顔を含めてだいたい10個のモールドを使います。焼成すると20~30%収縮するのですが、焼成前の段階なので、モールドは実際のサイズよりかなり大きくなります。

60cmくらいの人形の胴の部分など、本当に重くて、一人でかかえるにもコツがいります。最初は(今もうっかりして時々ありますが・・・)スリップを流し込むとゴムがあまくて漏れてしまったり、途中でスリップが足りなくなり、継ぎ足すとそこでくっきり線が出来てしまったり、失敗の連続でした。どれだけのスリップを無駄にしてしまったことでしょう!!


 今回は、届いたばかりの30cmと45cmぐらいのボディと、ついでにこの際抜いておこう!と60cmの人形のモールドも抜いていたので、、計6体分抜けたところで、流石に手首が痛くなってしまいました。

6体分と簡単に言っても、単純計算して30個のモールドを2回ずつ時間差で抜いたことになります。重さはかなりのものでした。

一夜明けた今日は、肩と腕全体が痛く、つくずく大変な作業だと実感(涙)。

そんな大変な作業のせいか、最近は、有名な作家さんも皆さんコンポジション(既成の)ボディを使われる方が多く、いっそ自分もそうすればどんなに楽だろう!と思います。もちろん、コンポジションにも利点はあるのでしょう。
コンポジションは頭だけ製作すれば良いことと、軽いので人形の持ち運びは楽です。
けれど、ビスクのボディの手触り、質感、そっと抱き上げた時のその重みは、やっぱり人形が「ひとがた」だということを実感させてくれるような気がします。
そう言うと、ちょっと気味が悪いように思われますが、硬質で重みのある触り心地は、人形の高貴さを表すかのようですし、同時に壊れやすい陶器であることから、大切に扱おうと気を配り、人形に対する愛情がいっそう大きくするのではないでしょうか?
ともかく、今日は久しぶりに美容院へ、髪形よりもコリコリの身体をマッサージしてもらえることを楽しみに出かけてきます。

 画像は、私が6年前初めて製作した人形です。この時は、残念なことに合うボディが無く、コンポジを使いました。
今は横浜にお嫁入りし、新しい持ち主さまと幸せに暮らしています。とても思い出深い人形です。